コロナ禍に伴う在宅勤務で生活リズムが乱れたり、先々の不安を抱えたりして「なかなか寝付けない」と悩む人が増え、睡眠の質向上に効果がある乳酸菌飲料の人気が高まっているようです。
そこで、2022年からブームとなったあの「乳酸菌飲料」がどのように広まっていったのかを、X(旧Twitter)上のSNS分析を通じて探っていきます。本記事ではソーシャルスイート「Brandwatch」を活用して下記の分析をおこないました。
- 2019年(発売年)から2023年までの投稿量
- 投稿量が増加したタイミング
- 投稿内容に関する調査
※本記事は、あくまでも自社ツール「Brandwatch」を用いたソーシャルメディア分析の結果や傾向をまとめたものとなります。ご承知おきください。
2019年から2023年までの投稿量
発売年である2019年から2023年まで「某乳酸菌飲料の商品名」で検索を行い、「RTあり」「RTなし」それぞれで投稿量を確認しました。
どちらも2022年の投稿量が最も多くなっています。
これは特定の投稿が拡散されたから投稿量が増加したのではなく、その乳酸菌飲料について投稿する人自体が増えていることを表しています。
投稿量が増加したタイミング
■発売から約半年ですでに「手に入りにくい」が消費者の共通認識に
続いて、投稿量推移が増加したタイミングを調査しました。
「Iris(アイリス)」という、任意の期間範囲内にどのような投稿がスパイクしているかをAIにより特定することができるBraandwatch機能を使用して調査したところ、2022年5月1日週の投稿が大きく跳ね上がっていることがわかりました。
詳しくみると「乳酸菌飲料専門の販売員に商品の在庫があるか確認したら購入できた!」というネタ投稿が要因となっていたことがわかりました。
これはネタ投稿ではありますが、この時点で対象の乳酸菌飲料が人気商品であること、また手に入りにくい商品になっており、それが共通の認識となっていることがわかります。
■インフルエンサーの投稿を中心に広まっている
では「乳酸菌飲料」が睡眠の質向上に効果があると広まったのはどこからなのか、先ほどの投稿があった2022年5月1日週より前の投稿量推移を確認してみました。
3か所でスパイクしており、どの投稿も実際に対象の乳酸菌飲料を飲んでみて効果があったことを紹介している投稿です。
スパイク箇所で一番最古のC地点の投稿者は、フォロワー数が7万人います。また、小さい盛り上がりではありますが、2020年12月7日週では、ラジオ番組公式アカウントから某アイドルが対象の乳酸菌飲料を飲んだことでよく眠れていることを紹介しています。
このことから、インフルエンサーもしくはインフルエンサーに近い立場(今回ではアイドル)の人物に紹介されることで、商品の知名度が徐々に上がっていることがわかります。
投稿内容に関する調査
どのような投稿があるのか、期間を絞って頻出単語から調査を行いました。赤丸は効果に関する投稿、青丸は他社製品、橙丸は入手困難さについて、緑丸は併用して摂取しているものとなります。
青丸「GABA」は、効果を増幅させるもの、緑丸「コーヒー」は朝食として一緒に摂っている投稿が多かったです。
商品の効果について(赤丸)は、「快眠」「寝起き」「目覚め」など、よく眠れているような投稿が多いことを示しています。
また、同じような乳酸菌飲料も注目され始めていることが青丸から見ることができます。
特定商品の効果が注目され、手に入らない売れ行きになり、他製品の乳酸菌飲料にも注目が波及していることがわかります。
商品名をいれて、不要なキャンペーンやリツイートを除外するだけでも「顧客の反応」「競合製品」など様々な情報をわかりやすく把握できることがBrandwatchの強みです。
X(旧Twitter)分析のポイント
リツイートを含めて分析してしまうと、バズった投稿の影響によって登場するキーワードに影響が出てしまうため、除外することでより正確なデータを取得することができます。
いかがでしたか?
今回の分析では、2022年にブームとなったあの「乳酸菌飲料」についてSNS上の投稿を集め分析してみました。
Brandwatchでは、 “バズ” やつぶやきのピークを検知し、マーケットで急激に注目を浴びたテーマを発見することができます。今回はこの機能を活用してSNS上のデータを分析することで成功している商品が市場でどのように広まっていったのかを確認しました。
Brandwatchを活用することで、SNSデータを様々な角度から分析することが可能です。
少しでもご関心をお持ちいただけたようであれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。