この記事では、Brandwatchの最新ロードマップと、最近リリースされた注目機能についてご紹介します。
- ソーシャルリスニングとソーシャルアナリティクスの未来とは?
- はじめに
- Brandwatchの取り組み
- AIの活用
- 新しいデータソース
- データの民主化(Data Democratization)
- Brandwatch Consumer Research ロードマップの注目ポイント
- AIによる生産性の向上
- メンション要約機能
- AIクエリアシスタント
- ユースケース拡大
- データ
- 分析機能
- データの民主化(情報共有機能)の強化
- AIによる生産性の向上
- まとめ
ソーシャルリスニングとソーシャルアナリティクスの未来とは?
はじめに
昨今、日本のソーシャルリスニングとソーシャルアナリティクス市場においては、急速にAIが適用され始めています。
特に大規模言語モデル(LLM)の活用においては、大きく以下の2パターンが見られます。
- ワークフロー改善
- テキストの要約機能
ソーシャルリスニングツールは非常に多くのテキストデータを扱うため、LLMとの相性が良く、その導入スピードが加速しているのが特徴です。
さらに、TikTokやThreads、Blueskyなど、新しいソーシャルメディアプラットフォームが台頭してきており、各分析プラットフォームが競うようにデータを取り込もうとしています。
こうした「AI活用」と「新しいデータソース」という二大トレンドが進む中で、得られた知見をスムーズにレポート化し、ステークホルダーに共有できる体制づくりがこれまで以上に求められるようになってきました。
Brandwatchの取り組み
AIの活用
Brandwatchは、エンタープライズレベルの堅牢なソリューションを提供し、大規模かつ有益なインサイトを生み出すことを重視しています。
AIの活用において先駆的な存在であるため、LLM特有の“ハルシネーション(誤情報生成)”や”大規模処理に伴う課題”を深く理解しているのが強みです。
Brandwatchの方針として、ユーザーがAIによる分析結果をしっかり検証し、既存機能と組み合わせて使える「透明性」が重視されています。
AI導入に対して慎重な企業向けには、外部LLMへのデータ共有を停止できるオプションも用意されており、さらに「AI倫理規定(Artificial Intelligence Code of Ethics)」を策定することで、今後のプロダクト開発方針を明確にしています。
新しいデータソース
オンラインでの消費者行動は変化が早く、Brandwatchも常に最新のデータを取り込む努力を続けています。
ただし、長期的かつ安定的に提供でき、コンプライアンスを守れるデータかどうかを慎重に見極めながら導入検討をしています。
過去には一部の分析ツールが、新しいデータをいち早く取り入れたものの、その後継続できずに提供を停止してしまう例もありました。
Brandwatchはそうした問題を回避するため、包括的かつ信頼性の高いデータを提供し続けています。
データの民主化(Data Democratization)
膨大なデータとAIが組み合わさることで、情報が氾濫し、かえって「ノイズ」に埋もれてしまう可能性があります。
Brandwatchでは、以前から各部門が同じデータソースにアクセスできる「シングルソース・オブ・トゥルース(関係者全員が同じデータを共有しあうことで事前に認識合わせができること)」のビジョンを掲げてきましたが、これをさらに進化させ、行動に移せる形でわかりやすく共有できる仕組みを拡充しています。
Brandwatch Consumer Research ロードマップの注目ポイント
Brandwatchの最新ロードマップは、以下の3つに重点を置いています。
- AIを活用した生産性の向上
- より多様なユースケースに対応するためのデータの拡充
- インサイトの情報共有機能の強化
AIによる生産性の向上
メンション要約機能
Brandwatchは過去2年間、AIへの積極的な投資を行ってきました。
日本で特に好評を博しているのが「メンション要約機能」です。この機能では最大240件のメンションを瞬時に要約でき、ユーザーはカスタムダッシュボードや特定のセグメントなどの必要な部分に範囲指定して活用することも可能です。
2024年には、要約に利用された投稿内容をユーザーが確認できるようにアップデートされました。
さらに2025年には、チャートなどのビジュアル要素まで要約し、数値とテキストを総合的に把握できるようにする予定です。
AIクエリアシスタント
2025年にリリースされた「AIアシスタント」では、自然言語によるキーワード、ハッシュタグ、さらにはサブレディットなどでクエリに必要と予測される自動提案が可能となり、経験の浅いユーザーでも高精度なクエリを短時間で作成できます。
日本語にも対応しているため、既に多くのお客様のワークフローを効率化しており、今後はさらなる自動化が予定されています。
ユースケース拡大
データ
2025年にはTikTokがソーシャルリスニングAPIを一部パートナー向けに公開しましたが、Brandwatchはそのパートナーの一社として、昨年からTikTokとの連携を進めています。
これによって、2025年以降はより高度な分析が実現される見込みです。
また、BlueskyやThreadsといった新たなプラットフォームにも対応予定です。
さらに、親会社のCisionが保有する大量のニュースデータライブラリとの連携により、PR部門でのオンライン露出に関するモニタリング機能も強化されています。
分析機能
新しいユニーク指標
Brandwatchは、より短時間で重要な情報を抽出できるよう、新たなデータ指標の開発を進めています。
第一段としては、ユーザー自身が評価基準や重みづけをカスタマイズできる「カスタムエンゲージメントスコア」を提供しています。
続いて、AIを活用した「カスタムリスクスコア」をリリース予定で、拡散リスクや炎上の火種となる可能性がある投稿を早期発見することを狙っています。
ユーザーグループのセグメンテーション
Brandwatchが提供するユーザーグループ機能は、既に競合と比較して「グループサイズが無制限」である点が強みでしたが、今回のアップデートにより、特定のダッシュボードや大規模なユーザーリストから直接グループを作成できるようになりました。
これにより、ニッチな層の興味関心や日常的なSNS上での行動パターンをより深く理解できるようになります。
データの民主化(情報共有機能)の強化
抽出したインサイトをどのように関係者に共有するかは非常に重要です。
そこでBrandwatchでは、ダッシュボードの共有機能を強化し、URLを共有すれば誰でも参照できる仕組みを用意しました。
さらに、アクセス期限の設定やパスワード保護といった柔軟な権限管理も実装されています。
また、リッチテキストエディターを活用して、ダッシュボード内に直接要点をまとめられるため、従来のように別途スライドを作成する手間も大幅に削減できます。
まとめ
ソーシャルメディアの存在感が急速に増す中で、多くの視点をすり合わせ、共通認識を持つことの重要性は以前にも増して高まっています。
Brandwatchは、データ基盤の充実と効率的な分析・共有機能を一貫して追求し続けており、私たちBrainPadも高度なリサーチが必要な場面では最適なツールとして活用しています。
今後も進化を続けるBrandwatchの取り組みにぜひご注目ください。