目次
- はじめに:AIで実用的なインテリジェンスの時代
- Brandwatch Consumer Research(BCR)2025年Q4 製品リリースのハイライト(公開済機能):
- 1.データソース拡大:BlueskyやTikTokから「界隈」のトレンドをいち早く察知
- 2.ガバナンス強化:AIクエリライターと共有機能で、高品質なデータ基盤を構築
- 3.AI分析精度向上:ダッシュボードのAI要約が、戦略立案のスピードを劇的に変える
- まとめ
はじめに:AIで実用的なインテリジェンスの時代
昨年から今年にかけて、人工知能(AI)の統合が一段と深まった年となりました。Brandwatchのソーシャルリスニング・アナリティクスツールのパートナーおよびリセラーとして、私たちは市場の関心が大きく変化したことを実感しています。業界の焦点は「実験的なAI」から、膨大なソーシャルデータの中に埋もれた主要なテーマを特定し、かつてないスピードでブランドコンテンツを実行に移すための「実用的で利便性の高い機能」の開発へと移行しています。
生成AIが登場した当初、よくこのような質問を耳にしました。
「ChatGPTのような汎用チャットボットの中に、Brandwatchの機能をそのまま組み込めないのですか?」
それに対する私たちの回答は一貫しています。ソーシャルデータにおいて、汎用的なアプローチが専門特化型のアプローチを上回る段階には、技術的にまだ到達していないということです。
「SaaSの終焉」が誇張して語られることもありますが、専門特化型のSaaSモデルはより重要になっています。ソーシャルとオンラインデータの制約は、単なる処理能力やコストの問題だけではありません。「ユーザーと消費者のプライバシー」が最優先の制約として存在します。こうした倫理的・規制的な境界線がある以上、Brandwatchのような専用のエンタープライズ・プラットフォームが提供する高度なガバナンス層なしに、生データをそのままオープンなモデルに投入することはできないのです。
また、自動化されたインサイトの時代において、ブランドはあらゆる結論の背後にある「理由」を正当化し、共有できることが不可欠です。ブラックボックス化したAIから脱却し、すべてのインサイトがそのソースまで追跡可能な透明性の高いシステムへと移行する必要があります。
SaaSよ、永遠なれ!(今のところは)
Brandwatch ロードマップ・サマリー
- データソース拡大:BlueskyやTikTokから「界隈」のトレンドをいち早く察知
- ガバナンス強化:AIクエリライターと共有機能で、高品質なデータ基盤を構築
- AI分析精度向上:ダッシュボードのAI要約が、戦略立案のスピードを劇的に変える
Brandwatch Consumer Research(BCR)2025年Q4 製品リリースのハイライト(公開済機能):
以下のハイライトは、現代の消費者行動を分析するために導入された技術更新とデータ統合戦略の概要を示しています。
3つの「実用的なインテリジェンスの柱」を通じて、膨大な「ノイズ」を価値ある「知識」へと変えることです。
1.データソース拡大:BlueskyやTikTokから「界隈」のトレンドをいち早く察知
市場のリアルタイムな声を、ありのままに捉える
Brandwatchは、どれほどニッチで新しい会話であっても見逃さないよう、カバレッジ(収集範囲)を拡大しています。
- 分散型SNSのインサイト(Bluesky):Blueskyエコシステムのリアルタイムモニタリングを開始しました。Twitter(現X)の社内研究プロジェクトから生まれたこの「AT Protocol」ベースのネットワークは、分散型ソーシャルネットワーキングの未来を映し出し、影響力のあるアーリーアダプターやテックコミュニティとブランドをつなぎます。
参考記事:ブレインパッド提供の「Brandwatch Consumer Research」が、「Bluesky」に対応

- 自社アカウントの効果測定(Threads):Meta社が展開するプラットフォームにおいて、公式ブランドアカウントの深い統合を実現しました。現在、Threadsへのアクセスは「自社メディア(Owned Media)」に焦点を当てており、管理者権限を持つアカウントを通じてモニタリング、管理、エンゲージメントを行うことができます。
- TikTokの分析拡張:TikTokとの公式パートナーシップにより、自社アカウントのパフォーマンスデータ(Owned Data)に加え、特定のブランドハッシュタグ(Branded Hashtag)のトラッキングも可能になりました。ハッシュタグなどのキャンペーン効果や、ブランドに対する波及効果をより多角的に測定できます。
参考記事:ブレインパッドが取り扱う「Brandwatch Consumer Research」に新機能、TikTokデータの取得・分析機能を実装

- 強化されたYouTubeインテリジェンス:単なる再生回数だけでなく、長尺動画やYouTubeショートにおける詳細なエンゲージメント指標(高評価・低評価の数、コメント)の取得が可能になりました。ベンチマーク機能により、自社の動画戦略が市場でどのような位置にあるかをリアルタイムで把握できます。
新データソースの活用:Brandwatchで捉える日本の「界隈」トレンド分析
現代の消費者リサーチにおいて、断片化された超ニッチな関心層である「界隈」を特定することは極めて重要です。「地雷系界隈」から特定のゲームコミュニティまで、これらはいわば「トレンドの兆し」が上がる場所です。Brandwatch独自の「ソーシャルパネル(Social Panels)」機能を使用すれば、任意のソーシャルネットワークにわたるユーザーを無制限のカスタムセグメントにグループ化できます。これにより、特定のコミュニティを隔離して分析し、主流になる前の最新トレンドを察知することが可能になります。
ソーシャルパネル作成についての参考記事:SNSデータを使用して消費者分析をする手法
*一部のデータソースには制約がある場合があります。また、Brandwatchはクラウドサービスであるため、システムの負荷状況により分析が制限される場合があります。
2.ガバナンス強化:AIクエリライターと共有機能で、高品質なデータ基盤を構築
データの信頼性とコンプライアンスを担保し、高速分析を可能にする
AIインサイトの信頼性は、基盤となるデータの構造に完全に依存します。データガバナンスをより強力かつ身近なものにするためのツールを導入しています。
- 次世代クエリエディター:複雑なブーリアン論理(検索式)と直感的な操作を橋渡しする機能です。AIアシスタントが自然言語のプロンプトを正確なブーリアン文字列に変換し、リアルタイムのサンプルプレビューを表示するため、分析を開始する前にデータの品質を検証できます。日本語プロンプトにも対応しており、ブレインパッドのクライアント様からも非常に好評を得ている機能です。

本リリースはクエリメニューの継続的な進化の一環であり、今年はキーワード提案をサポートするAIアシスタント機能も追加されました。
参考記事:ブレインパッドが取り扱う「Brandwatch Consumer Research」に新機能、「Iris AIクエリ・アシスタント」によるキーワード・ハッシュタグの自動提案を実装
- 共有クエリ機能:「一度作成すれば、どこでも使える(Create Once, Use Everywhere)」。検索ロジックを異なるプロジェクトやワークスペース間で共有・再利用できる機能です。セットアップ時間を大幅に削減し、組織内の全員が同じ「信頼できる唯一の情報源(Single Source of Truth)」に基づいて作業できるようになります。
「Junk In, Junk Out(質の悪いデータからは、質の悪い結果しか生まれない)」の回避:
Brandwatchは、テキストデータの分析データ構造を定義する分野でリーダーであり続けています。このアプローチメリットは、複数のユースケースや部門で再利用可能な、クリーンで高品質なデータを一元管理できる点にあります。私たちはデータ分析の基本原則を忘れてはなりません。「Junk In, Junk Out」。新しいエディターによる高品質なアドホック・クエリと、一元管理されたクリーンな共有クエリを組み合わせることで、低品質なデータの罠を回避し、あらゆるインサイトの信頼できる基盤を維持することができます。
3.AI分析精度向上:ダッシュボードのAI要約が、戦略立案のスピードを劇的に変える
業界の専門知識と最先端技術を融合させる
BrandwatchにおけるAIは、人間の判断を置き換えるものではなく、「戦略的インサイト・アクセラレーター」として設計されています。特に今年は、Googleとの連携強化によりAI開発が劇的に加速し、Geminiを活用した機能が次々と実装された一年となりました。データ統合という「重労働」を自動化することで、アナリストは手作業の処理から解放され、より高度な戦略的アドバイザリー業務に専念できるようになります。
- Iris タブ要約(ダッシュボード・タブ単位):ワークスペース全体の戦略アナリストとして機能します。ダッシュボードのタブ内の全コンポーネントを統合し、チャート、感情トレンド、数値の変化を解釈して、自然言語によるまとまりのあるエグゼクティブ・サマリーを生成します。
参考記事:ブレインパッド提供の「Brandwatch」に、 Google Geminiを活用したダッシュボードAI要約機能「Irisタブ要約(ベータ版)」を実装

- Iris コンポーネント要約(チャート単位):特定の指標を深掘りするために、個別のチャートに対して詳細な解釈を提供します。単一の可視化データの中から最も重要なスパイク(急増)や変化を特定し、その背景にある具体的な要因を説明します。
文脈(スレッド)を失うことなく、AIがデータと対話することを可能にする。
この核となる哲学により、AIは設定された複雑なフィルター、期間、タクソノミー(分類)を尊重し、ビジネスロジックに即した文脈的に正確な要約を提供します。ユーザーはマクロレベルのダッシュボード概要から、マイクロレベルの個別投稿分析まで、必要に応じてステップバイステップでAIを活用できるようになりました。すべてのインサイトは生データという証拠に裏打ちされており、クリック一つで要約から元の投稿(消費者の生の声)へと跳躍できます。このハイブリッドモデルにより、AIがスピードを提供し、人間が最終的な「意味」と「行動」の決定権を握る体制が担保されます。
近日公開:その他の注目機能
- LinkedInの進化:企業ページの詳細な分析、従業員アドボカシー、および競合ブランドのトラッキングに焦点を当てたリリースを予定しています。これにより、競合との比較(ベンチマーキング)を行いながら、B2Bにおける評判管理が可能になります。
- AIによるアラート要約:アラートエンジンは、単なる「検知」を超えて進化しています。新しい「AIアラート要約」は、異常なボリューム増加や感情の変化に対して、即座に文脈(コンテキスト)を提供します。Brandwatchは、高精度なリアルタイムデータを重視するベルシステム24やイー・ガーディアンのような専門企業からも、リスク管理の信頼できるソリューションとして高く評価されています。このシステムにより、危機を察知するだけでなくなぜそれが起きたのかという「理由」をメールを通じて即座に把握できるようになります。
参考記事:
イー・ガーディアン株式会社 事例
ブレインパッドとベルシステム24、ソーシャルリスニング・UGC活用支援サービスを提供開始
まとめ
Brandwatchのパートナーとしての私たちの使命は明確です。高度な技術的堅牢性と、シームレスで直感的なユーザー体験を両立させることです。
特に、Brandwatchのパートナーとリセラーとして、私たちは日本市場で使える機能を見つけ、お客様がそれらをすぐ使えるようにすることで、日本の企業が情報面で常に先を行けるよう支援する必要があります。Brandwatchが「消費者情報」の次の段階を決めるツールを作り続ける中で、皆様を支えられることを嬉しく思います。
マーケティングリサーチツールBrandwatchについて
Brandwatchは主なソーシャルネットワークとの公式パートナーです。

