ライオン株式会社

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ライオン株式会社

写真右から
ビジネス開発センター コンシューマーナレッジ マネジャー 米谷 紘 様
ビジネス開発センター コンシューマーナレッジ 松本 拓子 様
ビジネス開発センター コンシューマーナレッジ 清水 まりん 様
ビジネス開発センター コンシューマーナレッジ 黄 裕香 様

株式会社ブレインパッド
プロダクトビジネス本部 SNSインテリジェンス・ソリューション部 飯塚 有菜
ビジネス統括本部 マーケティングソリューション営業部 2グループ 楠 龍平

ライオン

事例のポイント

  •  日用品メーカーの ライオンが「お客様が次に何を求めているのか」先行情報を幅広く収集し、変化を敏感に感じとっていくために、Brandwatchを採用。
  •  「お客様の解決したい問題、実現したいコト」をより深く、速く理解するために、捉えられていないお客様の声を発見し、その背後にある真実を読み解くことで提案価値の仮説を導出し、発信。
  •  ソーシャルリスニング(SNS)では洗濯、掃除などの一般的なカテゴリの枠を超え、お客様の求めているコトを掴むために、Brandwatchの強みを活かした複数の分析軸の掛け合わせにより、お客様の真実に迫るアプローチ方法を導出。
  •  「(1)Brandwatchのプロであるブレインパッド様から分析の型を学ぶ」「(2)その後自分なりの工夫をそこに積み重ねて発展させる」「(3)自ら新しいアプローチ方法を生み出す」という3ステップで分析のナレッジを蓄積し、社内での活用を浸透化。

ライオン株式会社のご紹介

米谷氏:ビジネス開発センター コンシューマーナレッジの私たちのグループでは、お客様の生の声を広く集めることで日々の生活の理解を深め、お客様の解決したい問題、実現したいコトを発見し、新しい提案価値に繋げることをミッションとしています。デジタル化の進展により、日々の生活から生み出されるデータを有機的に活用し、関連部門のメンバーともディスカッションしながら、データの背後にある真実を読み解くことでお客様の理解を深めることが、我々の重要な役割と考えています。また、マーケティングに活用されるデータは、これまでリサーチ部門が扱ってきたデータと比較しても、データ量が格段に多くなってきています。そのため、人手の作業では難しいデータ間の関係性、構造を探索的に掴むことにAI(機械学習)も活用し、アナリスト×AIのハイブリッドな分析アプローチにも取り組んでいます。

ソーシャルリスニング(SNS)を実践する背景

米谷氏:お客様の変化が速い時代には、過去のデータだけではなく、お客様が次に何を求めているのか、先行情報を幅広く収集し、変化を敏感に感じとっていくことが大切ではないかと考えていました。社会の動きや生活のトレンドなどを自分の目で直に見ることや 、なるべく生の一次情報に触れ、そこから「仮説」を導き出すことが大事だと考えています。ソーシャルメディア(SNS)上でのお客様の声もそのなかの一つの大切な声(情報)と捉えています。

ソーシャルメディアには、自社の製品・サービスとは直接的には関わらない社会、生活などの多面的なお客様の声も多く集まります。「家事」「衛生・清潔」など、製品・サービス軸だけでなく、より広く新鮮な情報を多面的に収集し、傾聴(リスニング)することでお客様の解決したい問題、実現したいコトをより速く捉えていくことが課題でした。

 

ライオンがソーシャルリスニングツール「Brandwatch」を採用した理由

お客様の解決したい問題、実現したいコトを捉える分析

清水氏:製品軸でお客様の声や反応を捉えていく分析では、カテゴリや製品についてどのようなことを投稿しているお客様が多いのかを把握し、気になる個々の文脈を理解するというアプローチ方法で問題ありませんでした。しかし、例えば「洗濯」というキーワードで投稿を見ていくと、製品軸とは比較にならない情報量のお客様の声が抽出されます。そこから、気になる文脈を探索し、個々の文脈を確認していくには多くの時間と手間もかかります。そこで、事前の仮説を切り口に、コト軸の文脈を分析する軸(例:洗濯×雨など)をスピーディに作ることができ、お客様の悩みに深く切り込むことができる機能を有するツールが必要であると考えていました。

 

米谷氏:製品軸でお客様の声や反応を捉えていくことに加え、お客様の解決したい問題、実現したいコトをより速く捉えていく課題を抱えていたとき、2019年にマーケティング領域の展示会でブレインパッド様のブースに立ち寄り、Brandwatchを紹介いただきました。試用期間経て、Brandwatchを本導入することとなり、清水がBrandwatchの活用を主導することで、社内に浸透していくようになりました。

ソーシャルリスニングの分析スピードと質を高められる

新しいツールが浸透するきっかけと取組み

清水氏:私は入社後にコンシューマーナレッジの現在所属するグループに配属となり、今回の「お客様の解決したい問題、実現したいコトを発見するアプローチ手法の開発」が、自分が主担当となる初めてのプロジェクトでした。そのため「失敗を恐れずに、お客様が今何を求めているのかを理解するために、新しいツールをマスターして、これを自分の強みにしよう」と考え、プロジェクトに取り組んでいきました。Brandwatchを活用したリサーチやアナリティクスについて何も知らなかったので、Brandwatchのイロハを飯塚さん(ブレインパッド カスタマーサクセス部)に徹底的に教えてもらいながら、ツールの習熟度を高めていきました。

Brandwatchは、SNSデータ全体を俯瞰的に見て、そこから初期仮説を基に複数の軸をつくって、生活文脈を絞り込んでいくことがスピーディにできます。気になる文脈を個別に確認することで、データの裏にある深層心理を読み解き、お客様の理解をより深めることができると感じています。個々の生活文脈における問題や、お客様があきらめている課題を把握し、全体の定量的な傾向とも比較しながら分析をすることができる高いユーザビリティを備えているので、私たちのグループのミッションを実現していくためにとてもフィットしていました。

Brandwatchを活用した分析ナレッジの蓄積と活用浸透化

ステップを分けて活用をすすめ、ノウハウを蓄積

米谷氏:「お客様の解決したい問題、実現したいコトを発見するアプローチ手法の開発と展開」をするツールとしてのBrandwatchを定着化させるアプローチ方法として、大きく3ステップで進めていきました。

 

(1)Brandwatchのプロであるブレインパッド様から分析の基礎や型として普遍となるものを学ぶ (2)その後自分なりの工夫をそこに積み重ねて発展させる (3)自ら新しいアプローチ方法を生み出すという3つのステップです。現在は、担当する分野ごとにBrandwatchを活用して分析レポートを作成し、ブレインパッド様とのレビューとディスカッションをさせていただきながら、ツール活用の習熟度と分析の質を高めるための取組を行っています。これにより、ツール活用と分析のナレッジを組織的に蓄積していくようにしています。

Brandwatchを活用し生活文脈理解の解像度を上げる

清水氏:全体俯瞰と具体的な生活文脈を行き来しながら、お客様のいま抱える問題を見つけるための分析の型をブレインパッド様と協働的に考え、つくっていきました。

 

実は、ブレインパッド様から「週に何時間くらい分析する時間が取れますか?」と質問をいただき、「その時の状況にもよるが、少ないと週に1時間程度」と答えました。このようなユーザ企業の状況やニーズを真摯に聞いていただき、ブレインパッド様側で、事前に分析のためのデータクレンジング、アラートの設定、カテゴリの追加などをおこない、分析の時間が週に1時間であっても、分析レポートまでアウトプットすることが可能か、事前に緻密に試行、テストいただき、提供してくださっていることを知り、感銘を受けました。

例えば、「毎日の洗濯について今どんなお困りごとがあるかな」という情報を収集すると、家事としての洗濯ではない「心の洗濯」などのデータなども含まれてしまいます。家事としての洗濯という行為に関する投稿だけに絞るために、100個以上のカテゴリを作っています。その後、洗濯機の話題なのか、洗濯物の乾燥の話題なのか、洗濯物の取り込みの話題なのかなど、洗濯ひとつとっても、どのようなシーンでの悩みなのかを柔軟かつスピーディに分類することがブレインパッド様のご支援で可能になり、分析の質だけでなく、効率もより高めることができていると感じています。

米谷氏:我々のチームは、課題の設定⇒分析設計⇒データ加工・集計⇒分析⇒レポーティングと、カバーする業務範囲が広く、特にSNSのデータは分析する前のデータ加工・集計の負荷が大きいと感じています。しかし、そこを疎かにするとお客様の深層心理にも近づけない。必ずしも目に見えない工程かもしれませんが、このようなデータクレンジングについてもブレインパッド様には真摯にノウハウを提供いただき、分析のためのデータの精度を上げていただけました。

清水氏:Brandwatchの活用は、既存事業領域だけでなく、新規事業の種の探索へも活用を広げています。特に新規事業はリサーチに多くのコストをかけられず、かつ決まった分析の型がありません。そのため、多様なデータへの切り口を作ることができ分析の柔軟性が高く、内製での分析ができるBrandwatchは適していました。生活のなかで実現したいコト、深い悩みを捉え、単に「○○という悩みがあります」だけではなく、「その悩みはこのようなセグメントに同様に感じられていそうだ」というところまで、定量的に伝えることができてきています。このような分析結果を関連部門へレポーティングしていくなかで、「担当する市場・カテゴリにかかわる領域でお客様がいま抱えている悩みなどをより理解し ていきたい」という会話 が社内でも増えていると実感しています。

Brandwatchの具体的活用方法

一般的なカテゴリの枠を超え、お客様の求めているコトを掴む

黄氏:私が担当しているのは「掃除」のカテゴリです。私はよく「掃除」以外の他のカテゴリも見るのですが、どのような切り口、軸で生活文脈のデータを深掘りしていくのが有効かはカテゴリごとに違います。その中から自分なりに分析軸を組み合わせ、今は自己流の型がつくれてきていると感じています。自分なりの使い方ができるのがBrandwatchの面白いところだと思います。

例えば、「カビ」「臭い」などは掃除カテゴリで一般的なワードです。そこにライフステージを組み合わせてみると、生活シーンのなかでのそれぞれの悩みが見えてきます。同年代女性でも妊婦と子あり女性では悩みが違うことがありますし、他にも、そのときの分析の目的や事前に持つ仮説をもとに、季節性や情緒を掛け合わせることで、お客様がいま家事や掃除のシーンで抱えるインサイトや、未解決になっている問題を捉え、社内に発信・共有していくことに取り組んでいます。

まだ社内で捉えられていない、気がついていない「お客様が次に何を求めているのか」を発信できるのが私たちの価値だと思うので、お客様視点になりきりお客様の求めている真実を掴むことを常に意識して分析に取り組んでいます。

まだ捉えられていないお客様の声を発見し、データの背後にある真実を読み解く

松本氏:私が担当しているのは「衛生・清潔」のカテゴリです。分析を始めた当初はお客様が真に抱えている悩みや問題を発見していくことに苦労していました。しかしある時、「衛生・清潔領域の多くの生活文脈があるが、これをくまなく見続けた先に、新たな発見が本当にあるのだろうか」と疑問を持ちました。
そのときに、担当のブレインパッド楠さんに「本当に捉えるべきお客様の悩みが埋もれないように、すでに捉えている文脈をキーワードで特定し、分類しながら分析おこなう手法がある」と教えていただき、実践していきました。
相関性が低そうな言葉を一括で特定して、それ以外の文脈をさまざまな軸で分析することで、お客様の深層心理、本当に悩んでいそうなコトに近づけている 実感を持つようになりました。

「条件を工夫して必要なものを取り出す」のではなく、「グルーピングして既知のものを除外する」という発想はなかったので、教えていただいて頭の中も、自分自身がやるべきこともクリアになりました。

キーワード分析

松本氏:最近面白かったのは、普段身につけるものをキーワードにした分析です。身につけるものの衛生に対する感覚が変わってきていると感じたためです。例えば、「衛生」×「スマホ」「めがね」などのキーワードで分析をしたところ、意外にも「外出先から帰宅したときの新たな顧客体験」の仮説が見えてきました。キーワードの掛け合わせからこれまで捉えられていなかった生活導線の仮説を見つけることができ、とても興味深かったです。

実は半年くらい前にも「手指消毒疲れ」という感覚が生まれているのではないかという仮説が社内であがり、分析をしたことがあります。その結果、確かに手指消毒を行うことにお客様は疲れていそうだということは分かったのですが、それ以上深く仮説を検証することは出来ませんでした。
しかしBrandwatch導入後の分析のなかでは、「手指消毒には確かに疲れているが、物の消毒の意識が高まっている」という仮説の深堀をすることができ、データの背後にある真実を深く読み解くことに近づけていると実感しています。

Brandwatch の評価と今後の展望

松本氏:私も以前、 事業部門でマーケティング実務を担当していましたが、業務内容は多岐にわたるため、お客様が普段どのようなことを考えているかデータをじっくり見て考える時間を十分に持つことはそう簡単ではないと感じていました。そのため、私たちが報告する生活者のリアルな声のレポートは社内でも有用だという声をいただけています。

清水氏:現在は生活者の今の悩みや、解決したいコトをメインで分析していますが、少し先の「未来の生活者の悩み」を捉えるにはどうしたら良いのかを考えています。
定量、定性の両アプローチを掛け合わせ、少し先の未来を捉えるような分析アプローチができたらと思っています。

黄氏:事業部門とも連携して、本取り組みと連動した成功事例を一つでも多く作っていきたいと考えています。捉えたお客様の悩みを実際に製品、サービスを通じて解決していくことにつなげていくことができて、初めて本当の意味での成果だと思うので、ここは拘って今後も取り組んでいきたいと考えています。

松本氏:今後社内のより多くの部門にお客様が今、そして次に何を求めているのかを発信、共有していきたいと考えています。製品に関する反応だけを見ていても見えてこないものがBrandwatchを活用した本取組みで発見できてきていると感じています。これが起点になってお客様への新しい価値提案に繋がり、それがお客様の生活にこのように寄与した、という成果が見えるよう、取組みを拡大していきたいです。

米谷氏:ライオンのパーパスである「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」を実践していくために、変化する社会課題に対応しながら、「お客様が次に何を求めているのか」を深く理解し、楽しく、前向きなより良い習慣を提案していくことに、本取組を通じて貢献していきたいと考えています。

掲載日:2023年3月3日
*文中に掲載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
*文中に掲載されている情報は、発表日現在の情報です。情報は予告なく変更される可能性がございます。

ユニリーバ(Unilever)

  • 製造業
  • 消費者の動向検知

ユニリーバ(Unilever)

事例のポイント

市場調査にかかっていた調査費用をBrandwatchに置き換えることによって、ブランドごと、市場ごとに、年間100万ユーロ削減
従来の市場調査手法をBrandwatchのようなソーシャルアナリティクスツールに置き換えることにより、ビジネススピードを調査工数で止めることなく、スピーディーに市場動向を各種施策に展開することができるようになりました。
毎年実施する必要がある市場調査を、Brandwatchを活用することによって自動生成(再現性)
調査費用に所要した時間と費用を削減したが、売上を増加させた

 

ユニリーバ(Unilever)のご紹介

120年以上に渡り400を超えるブランドから多彩な製品を毎日世界中の25億人以上にお届けしています。
子どもたちを病気から守る手頃な価格の石鹸、贅沢な香りや泡立ちのシャンプー、毎日のお洗濯やお掃除に役立つ洗剤、栄養バランスのよい食品、心とろけるおいしさのアイスリーム。消費者の皆さまが手にされる日用品や食品の多くは、私たちのブランドです。世界では毎日9,000万世帯が、ユニリーバの製品を購入しています。代表的なグローバル・ブランドは、ダヴ、アックス、リプトン、レセナ、クノール、ヘルマンズ、オモなどです。そして、各国の市場や消費者のニーズに合わせて開発されたローカル・ブランドには、ピュアイット、スアーヴなどがあります。

ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)には3つの大きな目標があります。
・10億人以上のすこやかな暮らしを支援します。
・製品ライフサイクルからの環境負荷を半減させます。
・原材料となる農産物すべてで持続可能な調達を実現し、バリューチェーンにかかわる人々の暮らしを向上させます。

ユニリーバ(Unilever)社が抱えていた課題

課題の背景

ユニリーバは、すべてのユニリーバ食品ブランドが属する市場ごとの人気料理について、毎年、世界中の消費者パネル調査(同じ情報項目を継続的に収集する調査)を実施するために莫大な金額を費やしていました(業務名「メニューチェック」)。これはコストのかかる作業であっただけでなく、調査後の編集における工数としても数ヶ月かかっていました。つまり、調査結果による洞察からアクションまでの時間が、市場投入までのスピードと最終的には競争力にまで影響を与えていた、という課題がありました。
 

 

 

課題解決のために行った施策

ポイント①:各食品カテゴリにおける調査クエリをBrandwatch上に設定することで、毎年再現性のある形で従来の市場調査を置き換えた
ポイント②:通説の市場動向に捉われず、多角的なニーズ調査を実施することで売上増加につながる販売促進施策のヒントを発見

ポイント①:各食品カテゴリにおける調査クエリをBrandwatch上に設定することで、毎年再現性のある形で従来の市場調査を置き換えた

主にソーシャルデータを調査対象媒体とし、Brandwatchの活用にあたり各食品カテゴリに関する調査クエリを設定。
加えて、Brandwatchというマーケティングリサーチツールならではのメリットとして、毎年実施するこの「メニューチェック」調査をツール上で再現できることを実証されました。
このアプローチを通じて、ユニリーバは、ブランドごと、市場ごとに、年間100万ユーロを節約できることを発見されました。
加えて、従来の市場調査手法をBrandwatchのようなソーシャルアナリティクスツールに置き換えることにより、ビジネススピードを調査工数で止めることなく、スピーディーに市場動向を各種施策に展開することができるようになりました。

ポイント②:通説の市場動向に捉われず、多角的なニーズ調査を実施することで売上増加につながる販売促進施策のヒントを発見

アイスクリーム業界は、夏に売上が増加し、冬に売上が減少することが通説となっているものの、全てのアイスクリームブランドが季節の影響を受けているのか?という着眼点で、Brandwatchを活用した市場調査を実施されました。
実施内容としては、【アイスクリームブランド】×【数ヵ年分の投稿】や、【アイスクリームブランド】×【天候】です。
その結果、Ben&Jerryはソーシャルデータにおいて夏にピークがなく、逆に冬に下がる傾向にないことが判明しました。
更にBen&Jerryのソーシャルデータ上の特徴分析を進めると、以下のことが判明しました。

・雨天に購入される傾向があること
・水曜日~金曜日の夜に投稿数が増えること
・土曜日に購入される傾向があること

そこで、ユニリーバはこの市場動向に対して下記の広告施策を実施しました。
広告内容:”ねぇ、今週末は雨が降ります。Ben&Jerryと映画を見ませんか”
広告掲載条件:週末の予報が雨のとき、木曜日の夜にバナー広告を出稿する
この施策において、市場調査費用は従来の方法と比較してコスト削減されていることはもちろんですが、この新しい「気づき」により売上が増加しました。

まとめ

■ 従来の市場調査手法をBrandwatchに置き換えることで、コスト削減と工数削減を実現
■ Brandwatchの活用により柔軟に市場調査を実施することで、市場動向における「気づき」をタイムリーに察知しアクション施策に落とし込むことを実現
■ ソーシャルデータならではのリアルな消費者ニーズを捕まえることで売上増加を実現する販売施策を実施

 
 

 

 

森永乳業

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  • 消費者の動向検知




森永乳業 マーケティングコミュニケーション部マネージャー

山西啓代様 ※写真右から二人目


写真左から
プレインパッド デジタルソリューション統括部 営業部 松井智雄
同社 デジタルソリューション統括部 プロモーションマネジャー 和田磨美
森永乳業 マーケティングコミュニケーション部 マネージャー 山西啓代 氏
プレインパッド デジタルソリューション統括部 プロダクトマネ ジャー 福江孝史

森永乳業 ※Crimson Hexagon導入事例

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本事例は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している導入事例の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。
その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

Crimson Hexagonを選んだポイント

① ユーザー数・データ量の上限がなく、幅広い用途で活用できる。

② Twitterの2010 年 7 月以降の全データにアクセスできる。

③ lnstagram 分析に対応している。

顧客の「生の声」を無視はできない時代に

山西:森永乳業が販売しているのは、ヨーグルト、アイスクリーム、飲料など生活者に身近な商品であり、新商品発売やキャンペーン時に「SNS に投稿されやすい」特徴があります。
これまでもスポット的にSNS の分析を外注して行ってきたのですが、海外の食品メーカーの取り組みなどを目にしたことで「自社内でお客さまの“生の反応” やトレンドをいつでもスピ ーディーに捉えていく必要がある」と実感。
SNSの声を分析できる基盤を整えることになりました。

松井:SNS全1本のユーザー数が増えた今、企業にとってSNS は「生活者の忌憚ない意見が聞けるメディア」となっています 。
モニター調査やアンケートの場合、なかなか本音が聞き出せず、また回答 までにタイムラグがある。SNS上では、商品やパッケージ、CM のクリエイティブなど、さまざまな観点で、リアルタイムの感想や評価が飛び交っています 。
さらに近年は“定性的なコメントのひとつ”ではなく、SNS の声を”データ″の形に変換し、ブランド評価の要因を細分化したり構造化したりして、企業活動に活用したいというニーズが高まっていますね。

山西:SNS の投稿には、今後のブランドコミュニケーションを考えるさまざまな ヒントが複合的に潜在しています 。
たとえばアイスクリームなどの嗜好品の場合は「いつ」「誰と」「どんなシーンで」「どんな気分で」食べているのか。
機能性食品の場合は「もともとのお悩み」「効果実感」「味覚評価」など。顧客自身が発信することが当たり前の時代で、SNS に溢れる本音を企業側も無視できなくなっていると思います 。
森永乳業でも各ブランドの、新商品ローンチやキャンペーンに合わせて SNS の声を自分で分析できる環境が必要だと考え、2016 年にツールの導入を行いました 。
 

 

 

データ量の制限がネックにツール導入にはさまざまな課題も

山西:実はもともと導入していたのは、 他のソーシャルリスニングツールだったのですが、活用していくうちにいくつか課題を感じ始めました 。
ひとつは、ユーザー数やデータ量の制限があること。あらかじめ設定したキーワードに対し、取得できるデータ量にも上限があると「競合商品や市場トレンドを調べてみよう」といった気軽な使い方はできませんでした。
もうひとつは、Instagram に 未対応 だったこと 。lnstagram 上で商品パッケージが多く投稿されていたので、そのデータ分析ができないか と考えていました。
そこでお勧めいただいたのが、ブレインパッドさんの「Crimson  Hexagon」。ユーザー数の制限やデータ贔の制限がなく、Twitterの2010 年7 月以降の全データにアクセスできること、lnstagram に対応していることなど、社内で活用するにあたり課題に感じていたポイントを、機能面で補っていたのが魅力的でした。

松井:国内のソーシャルリスニングツールは取得できるデータの上限があるケースが多く、投稿数が爆発する企画を行うと、すぐに取得できるデータ量の上限を迎えてしまいます。
単一のキャンペーンの効果だけでなく、「トレンド」「時間軸での変化」「競合他社の商品」など、さまざまなデータを取得することで、自社のブランドの俯鰍的な評価や改善につなげたいというニーズがあると感じていたので、「Crimson Hexagon」はデータ量の制限を設けていません 。
他社を含めたマーケット全体の投稿数を確認し、そのうち自社庇品の投稿が何割、といった形でも分析していただきたいと思っています。

 

機械学習を用いた分類法でキーとなる分析軸の発見も可能

山西:もうひとつ特徴的なのが、データの「カテゴリー分類」。
これまでは、SNS 上の投稿を「目視で」分類し、それぞれのボリューム感を大まかに掴んでレポートを作 成していました 。
「Crimson  Hexagon」の場合は、人がカテゴリーを作成し、実際の投稿をサ ンプル(教師データ)として、ツールに教えると、残りの投稿データを自動で集計してくれます。
実際、社内のマーケターからは「ポジティブな声、ネガティブな声がどれくらいあるのか」「その要囚は何か」といった深い情報が知りたいという声もあがっています 。
でも、SNS 上のデータを目視で分類していくのは、線引きが難しいことも多々あるんですよね。

福江:「Crimson Hexagon」は 機械学習のアルゴリズムを使用しているため、検索したキーワードに対してどういったカテゴリーの声が多いのか、自動的にトピックを分類して集計できます 。
たとえば裔品やキャンペーンの名称で検索をすると、投稿されている内容が「CM」についてなのか、「味」についてなのか、「健康」などのキーワードなのか、加えて、それぞれどれくらいのボリュームがあるのかといったことが瞬時に分かるんです。
もともと設定した KPI に沿った分析だけではなく、全体の投稿からキーになる分析軸を発見することも可能です。

松井:従来のアンケートが「設問と答え」をあらかじめ設定しておくのに対して、SNS の分析は真逆のアプローチ。
全体の投稿から、担当者が知りたい要 素の動向を調べたり、今後のアクションに つながる区分を導いたりできます 。

山西:これを従来のリサーチと組み合 わせることで、より深く顧客を理解し、次のプロモーションのアイデアにもつながると考えています 。
今後はSNS の投稿と売上の関連性も見つつ、ますます活用していきたいですね 。
 
 

 

 

ROYAL CANIN

  • 製造業
  • 卸売・小売・流通業
  • マーケティング
  • 消費者の動向検知

ROYAL CANIN

事例のポイント

■Royal Caninのマーケティングチームは、飼い主はペットの品種それぞれに合う栄養と健康を意識して商品を購入していると想定していた
■品種によって購入するフードを変えている、という仮説が正しいかを調査して解明する必要があると感じていた
■Brandwatchを使って投稿を分析したところ、購入決定に関する仮説は再考する必要があるとわかった

 

ROYAL CANINのご紹介

Royal Canin(ロイヤルカナン)はフランス南部・エマルグに本社があり、世界中でドッグフードとキャットフードを製造し販売しています。また、犬や猫の品種や症状に対する栄養素に関する研究も行っています。
1968年にフランスの獣医師ジャン・カタリーによって創業されました。犬用の食品「イエロースープ」を誕生させ、これがロイヤルカナンの始まりとされています。2001年にマースが本社を買収し、現在はマースの完全子会社となっています。

ROYAL CANINが抱えていた課題

目的

Royal Caninのマーケティングおよび広告戦略は、飼い主はペットの品種に合う栄養と健康を意識し購入していると想定していました。 Royal Caninのデジタル推進部は、この購入決定に関する仮説について調査し解明する必要があると感じていました。
 

 

 

課題解決のために行った施策

解決策

まず、犬/猫の固有品種に対しての栄養と健康についての投稿を分析しました。
※Royal CaninとBrandwatchの契約には、四半期ごとのSpotlightレポートが含まれています。

結果

固有品種に対する栄養についての投稿が4%しかなかったことから、ペットの飼い主が固有品種の必要栄養素に基づいて購入決定を下すという仮説は再度考える必要がありそうです。
また、この分析では消費者は、固有品種の必要栄養素に特化した商品だけではなく、より安価な普通の製品を試したいと考えていることもわかりました。この結果は、Royal Caninは認識していなかったため、非常に実用的なデータでした。
これらの分析結果や他の分析結果から、Royal Caninは顧客に寄り添ったマーケティングおよび広告を打ち出すことを可能にしました。

 

まとめ

■Brandwatchを活用することで、デジタル推進部が立てていた仮説と飼い主が求めているものが違うことがわかった

■固有品種に必要な栄養についての投稿は4%と少なく、それよりもより安価な製品を試したいという新しいニーズを発見することができた

■Royal Caninが認識していなかったニーズを発掘できたことで、顧客に寄り添ったマーケティングを展開することができた
 
 

 

 

フェンダー(Fender Musical Instruments Corporation )

  • 製造業
  • ブランド調査
  • 消費者の動向検知

フェンダー ※Crimson Hexagon導入事例

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本事例は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している導入事例の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。
その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

事例のポイント

顧客インサイトを深堀しビジネス戦略に活用
ソーシャル上のファンを8か月で100万人増加させる

 

フェンダーとは?

1946年にレオ・フェンダーがカルフォルニアに創業した、エレクトリック・ギター、アンプ等の製造を行っている世界屈指の楽器メーカーです。
同社の製造している機器やアンプは、ロックのジャンルに留まらず、カントリー、ジャズ、ブルース等、多種にわたり利用されています。
また、初心者から世界的に有名なアーティスト(ジミ・ヘンドリックスやカート・コバーンなど)まで多くの人々に長く愛用されるメーカーです。

 

フェンダー社が抱えていた課題

問題点

① 顧客情報がない
② 成功や失敗の要因を理解していない

理由

ブランド力だけで販売できるため

世界最高のエレキギターの評判も相まって、フェンダーはギターの販売するために多くの販売活動をする必要はありませんでした。
新モデルのギターを作成し、その製品をギターショップに配送し、売れるのを待つだけで良かったのです。この販売方法で問題がなかったため、フェンダーはこの手法にて長くにわたり運用してきました。
そのため、フェンダーは顧客情報もなく、成功や失敗の要因についても理解していませんでした。
 

 

 
 

課題解決のために行った施策

自社でソーシャルメディア分析を行いデータを活用したマーケティング戦略を立てる

フェンダーはマーケティング戦略にはデータを用いて組み立てる必要があると気づきました。
多額の予算を費やし、外部会社にレポートを作成してもらうのではなく、フェンダーが自らソーシャルメディア分析を行い、顧客インサイトを深堀し、そのデータをマーケティング戦略へ活用する必要があると思いました。
 

課題解決のために行った施策

Crimson Hexagonを活用して行った4つの施策

① 既存顧客分析

② 新規顧客の特定とリサーチ

③ 潜在的な危機についてのモニタリング

④ 新規プロダクトキャンペーン発案

Crimson Hexagonを用いて、ファンのインサイトを可視化し、新たなマーケットを見出し、企業の状態分析、製品の発売戦略を組み立てました。以下からは4つの施策の詳細について解説します。

① 既存顧客分析

現在の顧客・ファンを理解する

ソーシャルメディアのデータをマーケティング戦略に役立てるため、ソーシャルメディア上の主要な意見に着目することから始めました。
どのコンテンツ・内容が反響しているのは理解するために、典型的にシェアされている投稿毎のカテゴリーを作成し、どのようにエンゲージされているのか可視化しました。

② 新規顧客の特定とリサーチ

女性ギタリストの投稿の大半がエレキギターに関する話題

これらの女性ギタリストは他社ブランドやストアで未だターゲット層となっていないこともわかりました。

一般のギターショップは男性が占領しておりあまり行きたくない

ギターショップは男性が占領している雰囲気を感じ、必要以上にオプションが多いことから、一般のギターショップに行きたくないと思っていることも発見できました。

③ 潜在的な危機についてのモニタリング

フェンダーに関する画像の不適切な利用を発見

フェンダーはCrimson Hexagonを活用して、企業分析と潜在的危機のモニタリングを行っています。
2016年のアメリカの共和党全国大会にて、フェンダーの象徴的なヘッドストックが大会ロゴに使用されていることが発覚しました。
状況を分析した後、当初の時点では事を荒げない方が良いとの決断にいたしました。しかし、ソーシャル上での会話内容の傾向が変化した場合には、アクションを起こす必要があるため、内密に状況を監視していました。

分析結果から分かったこと

大会ロゴに関するセンチメント分析は特に注意しモニタリングしていました。
フェンダーギターイメージの不当利用に関するAngerのセンチメントを可視化すると、フェンダーへのAngerはなく、大会運営に直接のAngerのセンチメントがあることがわかりました。
このイメージの不当利用に対して人々が落胆していることから、フェンダーの強みと評判を証明することができました。

④ 新プロダクトキャンペーン発案

ターゲット層へのアプローチ
#MyFleaStyleキャンペーンの企画

分析結果から分かったこと

大会ロゴに関するセンチメント分析は特に注意しモニタリングしていました。
フェンダーギターイメージの不当利用に関するAngerのセンチメントを可視化すると、フェンダーへのAngerはなく、大会運営に直接のAngerのセンチメントがあることがわかりました。
このイメージの不当利用に対して人々が落胆していることから、フェンダーの強みと評判を証明することができました。

ターゲットへのアプローチ

この顧客インサイトの分析結果から、 #MyFleaStyleキャンペーンを実施しました。このキャンペーンでは自分の独特な音楽スタイルを写真でアップすることを呼びかけました。
Fleaが投稿された写真から優勝者を決め、優勝者には新しいベース商品がプレゼントされました。数々の投稿からファンのインサイトを分析できたため、キャンペーンは成功しました。

まとめ

現在の顧客・ファンを理解する
■新たなターゲット層の可視化
■ 潜在的な危機についてのモニタリング
新規プロダクト発案のためのデータ収集

 
 

 

 

ブレインパッドが導入から
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