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【第1回】Crimson Hexagonユーザー会レポート「活用事例2つ」

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本記事は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している、2019年10月30日付ブログ記事の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

こんにちは。Crimson Hexagonプロダクトマネージャーの奥野です。

2019年10月11日(金)に、ソーシャルメディア分析のプラットフォーム「Crimson Hexagon Forsight™ Platform(クリムゾンヘキサゴン・フォーサイト・プラットフォーム)」として初となるユーザー会を開催しました。

Crimson Hexagonを最近導入された企業様から、長年お使いいただいている企業様まで幅広くご参加いただきました。本ブログでは、当日の様子をハイライトでご紹介します。
 

 

 
 

Crimson Hexagon ユーザー会とは

ユーザーの皆様へ、ソーシャルメディア分析の活用のヒントを提供することを目的としたイベントです。
活用事例の共有の他に、ユーザー様同士の情報交換・ネットワーキングの場として活用いただければという思いで開催いたしました。

第一回目のテーマは、『ソーシャルメディア・アナリティクス』

ソーシャルリスニングにおいては昨今、自発的に発生したソーシャルなどのデータだけではなく、能動的に収集するサーベイデータ、そしてビジネスで発生する社内データを統合し、今までのマーケティングリサーチの方法を刷新するソーシャルメディア・アナリティクスが必須となってきています。

そんな中、Crimson Hexagonは2018年11月1日、同じくソーシャルメディア・アナリティクスの世界的トップベンダーである「Brandwatch」と経営統合しました。これにより、ソーシャルメディア・アナリティクスを実現する双方の強力な機能を統合したプラットフォームが開発されています。

この統合プラットフォームの誕生を前に、Crimson HexagonとBrandwatchのそれぞれの特徴を活かした分析の成功事例を、Crimson Hexagonのユーザーである朝日新聞の須藤氏と、BrandwatchのRikki氏に発表いただきました。

「Forsightを朝日新聞ではこう使っている!」
株式会社朝日新聞社 須藤様
朝日新聞の技術部門のエンジニアとして入社後、記者に転向し現在は編集委員と活躍されている須藤氏に、朝日新聞でのソーシャルデータの活用を紹介いただきました。

朝日新聞社は、ソーシャルデータから巷で噂になっているトピックや最新の情報をいち早く察し、情報のエビデンスを確認後、記事として掲載しています。

① お菓子のステルス値上げ

お菓子の販促キャンペーン分析では、ポジティブやJOY等の感情分析から、消費者が『楽しさ』を表現していることが伺えます。しかし、投稿内容分析から抽出された頻出単語を確認すると、『短い』という単語が僅かながらも存在していました。

そこに着目し、『短い』という単語が含まれる投稿内容を確認すると、『お菓子の長さが以前より短くなっているのでは?』という意見が多数存在していることがわかりました。「事実上の値上げなのではないか?」という”ステルス値上げ”の可能性が出てきたため、事実確認をすべく、実際に製造業者へ問い合わせてみました。その結果、製造内容に変更はなく、消費者の勘違いだったということがわかりました。

実際にはこの噂は事実ではなかったため、記事としてはボツにはなったのですが、SNS分析から、このような新たな可能性の発見を得ることができました。

A搭載機能から検知できる感情分析

➁SMAP解散

朝日新聞ではSMAP解散に関する一番早い投稿を検知しました。総投稿数は爆発的に多くはないものの、ユニークアカウント率(*1)が高いことが分析結果からわかりました。このことなどから、朝日新聞ではSMAP解散は社会現象になると予測し、SMAP解散に関する記事を継続的に掲載しました。

(*1)ユニークアカウントー:投稿数ではなく投稿ユーザー数

総投稿数とユニークアカウント数

上記のとおり朝日新聞様では、社会のトレンドをいち早く検知し、メディアに必須なリアルタイムでの記事化を実現するだけでなく、国民が注目するトピックを予測分析することで、読者が求める情報を提供していることが伺えます。全国紙でありながらも、このような芸能ニュースをトップレベルで扱うことができたのは、ソーシャルメディア・アナリティクスによる定量的な分析結果がもたらした意思決定によるものです。

続いて、Partnerships Sales Engineerとしてクライアントやパートナー企業に最適なソリューションをアドバイスしている、BrandwatchのRikki氏に事例やケーススタディーを教えていただきました。

Brandwatchの分析「Brandwatch Analyticsの活用事例」
Brandwatch Rikki氏

①  Tesla, Inc

電気自動車や、その関連商品を製造・販売しているTeslaでの事例です。

電気自動車のような新しい市場には、ソーシャルデータ内でのブランドに関する意見はわずかなため、ブランドに対する意見分析は非常に困難です。

そのような中において、Teslaは適切なプロモーションを実施するためにジオロケーションデータ(エリアデータ)の分析を実施しました。

その結果、メキシコでテスラの需要が最も高いことが判明しました。それだけでなく、ブランドの立ち上げがメキシコ全土から海外に波及するにつれて、どのメッセージが最も共感されるのかもデータから導き出すことができました。

豊富なデータから導き出されるターゲット層のエリア分布

リアルタイムで可視化できる投稿内容の分類とその割合

➁KFC(導入事例ではなく、Brandwatchが独自に行った分析)

2014年8月11日、KFCのポテトが不味いという投稿がされました。

面白いことにKFCオフィシャルがその投稿をフォローしています。それはポテトを改良して発売する予定があったためと推測しました。

11月初旬、KFCはポテトを「分厚く」改良し、販売しました。ところが残念なことに、同年10月~12月にかけてKFCのポテトに関するネガティブな投稿は増え続けました。

投稿内容を分析してみると、ポテトの厚さに関しては改善されたものの、パサパサした感じが強調されてしまったことが要因でネガティブな投稿が増えていました。

このことから、ユーザーにとって厚さではなく質や食感の方が重要だったことが伺えます。豊富なデータと柔軟に可視化できる環境があれば、スピーディーにブランド戦略の組み立てや効果測定を実行できたかもしれません。

KFCポテトに関する投稿とKFCのプロモーション

調査したい軸をカテゴライズし柔軟に可視化できる機能

​​​​​​​続いて、当社の奥野より、実際に起こり得る市場調査を想定しロールプレイ形式でCrimson HexagonとBrandwatchの分析フローをお話ししました。

CrimsonHexagonとBrandwatchの特徴的な機能とその比較
株式会社ブレインパッド 奥野

今回のロールプレイの「役割と調査目的」として、”マーケティング担当でコンビニコーヒーの比較する必要があったら、どのようにしますか?”というテーマでの分析方法を紹介します。

Crimson Hexagonを使った分析

Crimson Hexagonのカスタムカテゴリとセンチメント分析の組合せで実現します。

Crimson Hexagonの機能により、マーケティング担当者が考える購入要因をカテゴライズします。この機能は購入要因別に投稿数の時系列での変化や、割合を分析することが可能です。また、そのカテゴライズされた要因別のポジネガを確認することができますので、競合他社に対しての優位な部分と、劣る点を消費者視点で確認します。

ユーザーカスタマイズが可能な目的別のカテゴライズ分析(Crimson Hexagon)

カテゴライズされた分類をポジネガ分析(Crimson Hexagon)

Brandwatchを使った分析

Brandwatchは、様々な機能(クエリ、カテゴリ、タグ、ルールなど)を適用し、複数の軸を掛け合わせて分析することが可能です。

Crimson Hexagonでもフィルタリング機能を駆使し、別軸の掛け合わせは可能ですが、Brandwatchはより簡単でスピーディーな分析ができます。

例えば、「コンビニ × 味覚・嗅覚」に関する分析、「購入要因 × コンビニ」に関する分析は、5分もかからず結果を作成することが可能です。

ルール決めをしたカテゴリー設定を保存することができるため、保存済みのカテゴリーをいつでもダッシュボードへ適用できます。また、グラフ指標も柔軟な選択ができるので、分析結果の表示を棒グラフや円チャートなどに適宜変更することも可能です。

コンビニ × 味覚・嗅覚に関する分析 (Brandwatch)

購入要因 × コンビニ に関する分析  (Brandwatch)

Crimson Hexagonは最先端のAI技術を特徴とし、Brandwatchは優れた可視化機能が備わっていますが、今後、これらの機能が統合されていく事が期待されます。

ユーザー会を終えて

ユーザー会後に開催された懇親会では、ユーザー様同士で活発な情報交換もされていました。当社のメンバーも、ユーザーの皆様と沢山の活用例や課題、ご意見を伺うことができ、私達にとっても大変貴重な時間となりました。

Crimson HexagonとBrandwatchの統合プラットフォームは、Brandwatch Consumer Researchとして2019年10月よりご提供を開始していますので、当社でも引き続き情報をお届けしていきたいと思います。

ユーザー会は、今後も継続的に開催する予定です。BrainPadチーム一同、また皆さまにお会いできることを楽しみにしております!
 
 
 

 

 

マーケティングリサーチツールBrandwatchについて

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