コロナ渦の東京五輪のマーケットリサーチ【外国の意識の変化】

 我々ブレインパッドはビッグデータを解析し、ビジネスや社会に役立てていくことをビジョンとして掲げています。
その対象は、既存の企業内にあるデータに限らず膨大な量が増え続けるソーシャルメディア上のデータも含まれます。
当社はこの領域を、世界最大手の一社であるBrandwatch社とのパートナーシップで進めているのですが、いわゆる「ソーシャル・リスニング」と言われるソーシャルメディア上に残された生活者の声を集めて分析する行為だけでは分からないこともあり、課題となっていました。
そこでBrandwatch社では、能動的にアンケートを掛けることで、ソーシャルリスニングで得た気づきを確認し、確信に変えることがが可能になる新しいサーベイ機能を新サービスとして開発し(Qriouslyといいます)、海外では既に提供が開始されています。

 当社としても、これを日本で紹介する準備として、その活用ノウハウ蓄積に取り組んでいます。

先日紹介した「新型コロナウイルスに伴う活動自粛に関するマーケットリサーチ ~自粛生活が引き起こす人々の意識の変化~」もその一環です。
前回は、調査対象を日本に絞って行いましたが、今回は、逆に海外の声のみを集めるというチャレンジをしました。アンケートという手段を使うことで、今回の中国のようにSNSでの生活者の声が集め難い(あるいはその声に偏りが想定される)エリアでの一定量の声を取れるというメリットもあります。

 せっかくやる以上、日本にとって参考になる調査になればと思い、延期されたオリパラの来年開催にむけて、「沈静化した日本の新型コロナの感染状況拡大状況が海外に伝わっているのか?」という問題意識で取り組んだのですが、生憎、調査実施が日本の感染再拡大の時期と重なってしまい調査結果は評価が難しいものにはなってしまいました。
ただ、それでも一定の示唆はあるかと思い公開させていただきます。

 

 

 
 

世界における新型コロナの影響

 新型コロナウイルスの感染が拡大し、先進国から新興国、途上国にまで広がっています。多くの国々が入国制限を緩和するなか、これから感染のピークを迎えようとしている国も多く、依然として不透明な状況です。

 大規模イベントの開催については、感染状況に応じ、中止、延期、規模縮小の措置がとられ、東京五輪も2021年に延期されました。1年での再準備には、感染対策、競技体制の調整、選手・観客の安全、スポンサーの意向などを考慮する必要があります。政治的・経済的にもインパクトもある、東京五輪という重要なスポーツの祭典の開催に対して多くの課題があります。

 オリンピック・パラリンピックはスポーツの祭典として、その目的は世界平和と国家間の相互理解の促進です。東京五輪についても、この目的にそって、海外の意識や意見を理解することが、今後の決定を下すために重要なポイントになります。今回の調査では、GDPも総人口も日本より大きいアメリカと中国という二つの大国に焦点を充て、意識調査を実施しました。 

 

Brandwatch Qriouslyについて

 マーケットリサーチではBrandwatch Qriously を活用しました(※2)

 この仕組みはデジタル時代の市場調査で、スマートフォンのアプリ内の広告スペースを使用して調査を行うことで、世界20億人の潜在的な回答者にリーチでき、以下のような特徴があります。

  • 「広告ネットワークを介して、リアルタイムで調査を実施し、結果を確認」
  • 「アプリ広告を介して調査し入手困難な市場・国からもデータを収集が可能」
  • 「回答へのインセンティブが発生しないため、調査結果に偏りがでない」  
  • 「回答者のエリアをから回答内容の関係性などの調査が簡単に行える」

 ※2:現在、Qriouslyサービスの提供はおこなっておりません。

 

Brandwatch Qriouslyの調査収集方法について

 Qriouslyでは、リアルタイムに回答を収集することができます。以下は、中国での調査をモニタリングしている動画となります。

 回答を求める広告がアプリに表示されていることが黄色のマークで表示され、回答済みは赤色のマークになり、濃いほど回答者が多くなっています。
このように、中国では、北京、香港、上海、成都のエリアが多くなっていることが分かり、収集後はエリア別での集計も可能です。

 

アンケートの内容について

Brandwatch Qriouslyのサーベイについては以下のような条件で行われました。

  • 対象:18歳以上
  • 場所:アメリカ、中国
  • サンプル数:2051(※3)
  • 設問数10問(うち3問は年齢、性別、職業などの属性に関する質問)
  • 期間は2020年7月2日~7月20日までの結果です。

Qriouslyでは機能として、米国国勢調査局のデータベース(International Data Base)を用い、性別と年齢からアンケート結果のウェイトバックを行う事ができます。今回はこの機能を使いアメリカ、及び中国全体の推定を行いました。

このアンケートの収集中に、アメリカ・日本ともに感染が拡大し、アメリカや東京でも再度新規感染者が増加し、状況が大きく変化しています。今回はそのような状況の中でアンケートを収集し、アメリカと中国における日本や東京オリンピックに対する印象を、Brandwatch Qriouslyを活用して調査を行いました。

※3 Qriouslyは個人が特定できる情報の収集などは行っておりません。

 

アンケート結果

今回のアンケートを行った各設問の回答は以下のような内容となります。

 

質問:日本全体の新型コロナウィルスの感染状況についてあなたの認識を教えてください。

日本の死亡率や感染率は、アジア圏で比較してみると最も低いわけではないですが、感染者数の絶対数は先進国の中でも少なくなっています。3月の頃には「東京は第2のニューヨークになる」 と言われましたが、それほど劇的な感染者・死者数は増加せず、この状況は「日本モデル」が海外からも注目されているという報道が流れていました。

そのような状況において、この両国からみる日本のパンデミックの深刻さのイメージは以下のようになっています。

この結果を見ると両国とも「非常に深刻(7)」という回答がアメリカで、37.9%、中国で29.2% と最も多くなっています。「深刻ではない(1~2)」の回答は、アメリカが16.9%、中国が27.4%であることから、中国よりもアメリカの方が日本の感染状況を深刻に考えている傾向にあると思われます。アンケート収集期間中にも日々、7万人以上の新規感染者が発生しているアメリカ国民の心理的な影響があるとも考えらます。日本は新規感染者数が日々500名前後であったとしてもかなり深刻な印象を持たれているのかもしれません。

日本の感染状況を把握するための情報量や日本に対するイメージの差が、影響していると考えられ、年齢・世代別にみると以下のような結果となりました。

年齢・世代別に確認するとアメリカ及び中国は、共に高齢者の方が日本の感染状況を深刻に考えている結果がでています。

以下のグラフは、55~64歳と65歳以上に焦点をあてています。

 

 

 

 

 

 

中国の高齢者においては、「深刻ではない(1)」と「非常に深刻(7)」の2極化されています。アメリカでは、世代別で似たような傾向がありますが、中国では世代別にその印象が大きく異なっており、認識の違いがあるようです。

 

質問:主に何から日本の感染状況の情報を取得しましたか?

現在はメディアが多様化する中で、様々な媒体から情報を得ることができますが、両国が日本の新型コロナの感染状況に関する情報の入手先を調査しました。

 

 

 

 

 

 

 

アメリカでは36.2%がテレビから情報収集しています。中国ではテレビが突出してはおらずソーシャルメディア、オンラインニュースからも情報を収集していることがわかります。「知らない」の回答は、中国よりアメリカの方が多くなっていることから、中国の方が、日本の情報をより多く収集し興味を持っていると思われます。

以下のグラフではこの情報の入手先と、感染状況の深刻さを掛け合わせて見ました。

 

 

 

 

 

 

両国とも、感染状況を深刻と捉えているのは、テレビ、新聞/雑誌、政府・研究機関からの発表から情報を得た層であると考えられます。感染状況を深刻ではないと捉えている層は、ソーシャルメディアやネットニュースから情報を得ていました。

テレビのような情報ソースは状況を劇的に伝えたり、報道機関の報道姿勢などの影響を受けている可能性があります。逆に深刻ではないと考えている人は、ソーシャルメディアのようなフィルターを通さない情報を直接目にしたり、ネットニュースは複数のサイトへのアクセスが簡易的なため、多面的に情報を収集して、比較されていると考えられます。

 

質問:東京五輪は2021年に開催して欲しい?

新型コロナウィルスの感染収束が見通せないなか、東京五輪は来年の夏に延期が決定しました。これにより、先日行われた東京都知事選では、東京五輪の開催の是非を巡り開催、再延期、中止が論点としていました。

朝日新聞社が6月下旬に東京都民を対象に実施した世論調査(電話)で、来年夏に延期された東京五輪開催の是非について、都民の意見を聞くと、6割が「再延期または中止」を望んでいるという世論調査の結果が出ていました。

この都民向けの質問に対し、アメリカ、中国における開催の是非を質問した結果が以下となります。

 

 

 

 

 

 

両国とも、半数近くの回答者が開催を望んでいることが分かりました。また、「開催してほしくない」と答えた回答者は1~2割であったため、基本的に「開催してほしい」という意見が多いことが分かります。

 

質問:東京五輪のための日本への旅行に興味はありますか

東京五輪の経済効果は30兆円を超えるとも言われ、特にインバウンド消費を狙う企業にとっては、開催の動向が気になるところです。

今回とは異なる調査機関のため、直接的な比較はできませんが、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)と公益財団法人日本交通公社(JTBF)の共同調査の「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(2019年度版)」では、国・地域別での東京2020大会の訪日観戦意欲を調査されていました。

この調査に対し、弊社がBrandwatch Qriouslyで調査したアメリカと中国における現在の訪日観戦意欲は以下のようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

訪日観戦意欲に関する「はい」「多分」の回答者は、アメリカでは21.0%、中国では58.4%となりました。前述のように異なる調査の結果であるため、直接的な比較は出来ませんが、アメリカの下落が著しいものになっているのかもしれません。

 

質問:日本で行う東京五輪は開催するにあたって配慮すべきことはなんですか?

東京五輪についてはアメリカと中国の約半数が開催を望んでいる一方で、訪日観戦に前向きな回答はアメリカは約20%、中国は約60%の結果となりました。

東京五輪の開催については、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は、東京オリンピックの開催について無観客での開催に否定的な意見を示しております。その様な中で、東京五輪の開催にあたり配慮すべきことが何かを調査した結果が以下となります。 

 

 

 

 

 

 

両国とも、選手の感染対策、観客の感染対策、混雑の解消などが上位に出てくる結果となりました。開催地の日本としては、感染対策(選手と観客の両方面で)を配慮すべきだということが伺えます。アメリカでは「現地入りする選手の感染対策」の回答が多く、中国は「観客の感染対策」の回答が多くなっています。これは前述の「訪日観戦意欲」の調査結果から、「選手を送り込む意識のアメリカ」、「自分が観戦しに行く中国」と考えられて納得がいきます。

 

質問:2021年に日本に少しでも旅行したいと思いますか?(訪日観戦について、回答が いいえ を回答した方のみに表示されます。)

新型コロナウイルスのワクチンの早期完成を目指して開発が進んでいますが、臨床試験の完了までには時間がかかる見通しです。しかし、各国でとられていた渡航制限措置が、緩和の方向へと動き始めています。必ずしも東京五輪の観戦を目的としていなくても、普通の旅行で日本に来る意識があるのかを調査しました。

 

 

 

 

 

やはり、東京五輪の訪日観戦で「いいえ」と答えた層は、一般的な日本への旅行についても、アメリカは約92.2%、中国は82.8% がその意向がありませんでした。そもそも日本に旅行をするという意識が高い層がどの程度までいるかという点はありますが、割合から見ると日本の旅行に対しては厳しい目が向けられているかもしれません。

しかし人口を考えると、アメリカは約3.29億人、中国は約14.41億人(Wikipediaより)となっており、このような状況でも絶対数を考えるとそれなりの人数がいると思われます。

 

質問:2021年 日本に旅行をしたとしたら何がしたいですか?

前述の通り、割合としては少なくても、日本の旅行について興味を持っている層は絶対数としては多く、新型コロナの状況によってはさらなるインバウンド需要が見込めるかもしれません。その際に、日本への旅行に期待することは何かを聞いてみました。

 

 

 

 

 

両国とも、日本食や日本のカルチャーに触れることに興味を示しています。中国は「グルメ・食事」「温泉・スパ」「ショッピング」など、具体的な活動をイメージし、楽しみにしています。しかし、アメリカは「観光」「特に決まっていない」という層が多くなっています。このことからも、アメリカでは日本での観光についてのイメージが漠然としており、具体的な情報が正しく届いていないようにも思われます。このような状況の国に日本の魅力や正しい情報を発信・広報を積極的にしていくべきだと考えられます。

”Withコロナ時代”に向けた訪日インバウンドを考える

これまで日本は、官民を挙げてインバウンド市場の拡大に注力してきました。2016年から訪日外国人数は年々増加し、2020年の東京五輪には更に増加すると期待が高まっていました。またポスト五輪では、リピーターとしての訪日外国人が増えるのか、それとも熱が冷めて減少してしまうのか議論されてきました。

今回の調査結果では、少なくとも両国共に東京五輪の開催を望んでいることが分かりました。また来日観戦についてアメリカは消極的であり、逆に中国は積極的な回答でした。その理由は、コロナウィルスの感染に関する認識の違いではないかと考えられます。日本の感染状況を深刻だと捉えている層はテレビ・新聞/雑誌などからの情報獲得が多くなっており、この認識の違いの一つの要因かもしれません。

オリンピック・パラリンピックは単なるスポーツの祭典という位置づけだけではなく、海外からの日本に対する興味・関心を向けさせる良い機会です。そのオリンピック・パラリンピックの放送の主たる媒体はテレビであり、このようなメディアを通じて日本の安全性・魅力を認識してもらうのも効果的かもしれません。このような広報活動も訪日客を増やすための良い方法とも考えらえます。

国や媒体によって情報のとらわれ方が異なるため、ペイドメディア(広告)やアーンドメディア(ソーシャル)のどちらでも正しい情報を発信していく必要があることがわかりました。東京五輪及び日本の安全性に関する広報を行い、日本の状況について各国に正しい理解を発信することが、”Withコロナ”・”Afterコロナ”時代のインバウンド回復に繋がると思います。

ブレインパッドとBrandwatchは、リアルタイムのサーベイによる情報収集と、ソーシャルメディアの膨大なデータ解析により、重要な意思決定のための情報提供を今後も行っていきたいと考えております。
 
 
 

 

 

マーケティングリサーチツールBrandwatchについて

・機能紹介
・利用シーン
・事例

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Brandwatchは主なソーシャルネットワークとの公式パートナーです。

ソーシャルメディアにおけるテキスト分析の効果
~ソーシャルメディアのテキスト分析とそのインサイト発見に対する効果を学ぶ~

※ブレインパッドは「Brandwatch」の国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatchの許可を得て翻訳転載しています。※翻訳元
 

ブランドにとって、ソーシャルメディアは消費者のインサイトが詰まった宝庫です。

しかし、ソーシャルメディアデータは膨大なので、効率的な分析によってインサイトを引き出さないといけません。
ソーシャルメディアからインサイトを抽出する主な手法として、テキスト分析や画像分析があります。

今回は、「テキスト分析」にフォーカスしてお話しします。

テキスト分析とは何か

テキスト分析とはテキストから情報を引き出すプロセスを指します。テキスト分析は、ソーシャルメディア、アンケート、掲示板、サポートチケット、通話記録等々、テキストを使っているデータセットであればどれにでも適用することができます。

これまでのコンピューターは、自然言語に存在するニュアンス、主観性、属人性の理解が不得手でした。
しかし、新しい技術や手法によってテキスト分析の精度が大幅に改善されているのです。

もちろん、言語理解の精度はいまだに人間の方が勝っていますが、大量のテキストデータを対象としたデータ処理にはコンピューター技術を生かした自動分析が有効です。
 

 

 
 

テキスト分析とソーシャルメディアで何ができるのか

ソーシャルメディアデータをテキスト分析することで、消費者やブランド、製品、その他のトピックについて、様々な疑問に対し答えを出すことができます。

下記に、よくある利用例(ユースケース)をまとめてみました。

感情の理解

ブランドや製品、トピックに関して表現された一般的な感情を理解する。

シェアの計測

テキスト分析を使用して、特定のブランド、製品、またはトピックに関する会話の割合を把握します。

主要なトピック、単語、フレーズの把握

会話を掘り下げ、会話のきっかけや時間の経過とともに内容がどう変化したかを理解します。

購買意図の定量化

消費者の購買サイクルにおける購買意図やその他のステージを識別します。

機械学習を利用した全ての疑問への回答

自社のブランドや製品に対し、独自の分析軸で計測したいですか?

そんなとき、機械学習が搭載されたテキスト分析を使えば、独自のカテゴリーを設定し、プラットフォームにルールを学習させ、そのカテゴリーに基づいてソーシャルの投稿を分類することができます。

さて、テキスト分析で何ができるかがわかりましたので、次に2つの主要なアプローチを見てみましょう。

言語学的ルール vs. 機械学習による分析

テキスト分析には、主に2通りのアプローチがあります。

  • 言語学的ルール(Linguistic rules) 
  • 機械学習モデル(Machine learning models)

分析の目的や目標によって、いずれの方法にも一長一短があります。
ユースケースに合わせて適切なアプローチを選択し、インサイト取得の効率と関連性を高めていきましょう。

言語学的ルール

パターンごとのルールは単純なキーワードの組み合わせや言語の専門家によって長年編集された複雑なモデルに基づくことができます。
言語学的ルールには、会話の構成要素や構文、抑揚識別、話題、地域、文体のバリエーションに関するものまであります。このルールベースの手法は、迅速に分析を適用することができます。

言語学的ルールのメリット

迅速な分析

いったんルールを設定しておけば、分析には時間がかかりません。

ミスが発見しやすい

ルールがうまく機能している箇所調査に無関係なデータが返された箇所が容易に判別できます。

細分化した分析

テキストを細分化して分析することができます。

想定通りの結果

ルールに沿った分析では、探していた結果が得られます。
すなわち、より広範な観点に立った結果が得られるというよりは、元々の仮説や前提が再確認されるという場合が多いです。

言語学的ルールの短所

ルールには常に例外がある

言語にはバリエーションがあり、また常に変化しています。ありとあらゆる文字表現を網羅したルールを設定することはいわば不可能です。
したがって、言語学的ルールに基づくテキスト分析では、ルールに柔軟性が欠けてしまうが故に、関連性のある情報を見逃してしまうことがあるので注意が必要です。

複雑なルールは構築に何年もかかることがある

専門家の知識に基づく複雑なルールを構築するために、時間をかけてリサーチし、分析に必要なリソースをまとめる場合もあります。

各言語の詳細な開発

広く研究されていない言語の場合、まず先に文法や語彙に関する固有の特徴を徹底的に研究してからでなければ、テキスト分析ができないケースもあります。

狭いアプローチ

人間がルール設定する場合は、その人の固定概念に沿った想定されるパターンはよく見つかるでしょう。
ルールに依存していると、トレンドや新しい表現が把握できなくなってしまいます。

機械学習

機械学習に基づく分析は、テキスト例からパターンを見出します。統計的手法を使って文書を比較し、最も重要かつ意味のあるパターンを理解します。

機械学習の分析手法には、シンプルなものから複雑なものまでありますが、いずれの場合も、人間が提供する例を基に、最も価値があり顕著なパターンを学習するという基本的なゴールは共通です。

機械学習のメリット

実際の投稿サンプルを使ったトレーニング

よりシンプルな言語的リソースから、調査対象となるカテゴリにとって有益なパターンを学習できる。

カスタマイズや調整可能

機械学習モデルは変更や調整が可能で、予想していなかった新しい条件にも適応できます。

より優れた柔軟性

確立と統計を利用したパターンを適用する機械学習モデルでは、ルール型アプローチでは見逃してしまう重要な文脈(コンテキスト)を把握することができます。

さらなる発見

機械学習モデルは、専門家が想定していなかったような表現の変化を発見することができます。

分析対象言語

新規の言語を分析する場合でも、研究開発に必要なカスタムリソースはほとんどなく、限られた言語学的ノウハウで対応できます。

機械学習の短所

訓練データの必要性

機械学習では徹底した訓練が必要ですが、その訓練によってより関連性の高いインサイトが得らるようになります。

精度の若干の低下

隠れたインサイトが発見できる一方、厳密なルールがないことによる若干の精度の低下が挙げられますが、その代わりに会話における文脈を基にしたインサイトが得られます。

文書の長さとアプローチの選択

(ツイートのような)短い文章と(ブログのような)長い文書とでは考慮すべき点とアプローチが異なります。

柔軟性が重要

どちらのアプローチにも一長一短ありますので、最終的には、分析の目的によって言語学的ルール型と機械学習モデル型の両方を随時切り替えることができる柔軟性が、最良の結果をもたらします。
 
 
 

 

 

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マーケティングにおける市場調査費用や時間・リソースの削減【無料ガイド】

ブレインパッドはBrandwatchの国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatchの許可を得て翻訳転載しています。※翻訳元

 

市場調査は新しい製品や、サービスの展開に関わるリスク管理に使われていますが、いざアンケート、フォーカスグループ、インタビュー等のリサーチをすることになると、その難しさや制約に気が付きます。

新製品は一般に訴求するのか、競合の製品・サービスの方が人気があるのかを知りたいと思うことでしょう。

ソーシャルリスニングに大きな予算を割り当て、新製品を発売開始する前に、真に対象となる市場が誰なのかをしっかりと把握しておくために、ターゲットを詳細に分析しておく必要があります。

このリサーチ手法は、従来からコスト、時間、リソースがかかるという課題がありましたが、問題はそれだけではありません。
 

 

 
 

偏り(バイアス)によるデータ価値の崩壊

定性的な市場調査においては、モデレーター、質問項目、回答、サンプル対象者、報告という5種類の偏り(バイアス)が考えられます。

対象者から真実を知るためには、これらの偏りを無くさなければなりませんが、従来の対面式手法を使ったのでは偏りの排除は非常に困難です。
しかし、これらの偏りが残っているとデータの価値が完全に失われてしまうこともあり得ますので注意が必要です。

幸いなことに、ソーシャルメディアの成長は、市場調査業界に変化をもたらしました。

今では簡単かつ廉価で、製品、オンラインでの広告やブランディングに関する意見を収集することができるようになりました。
ただ、それで問題解決とはなりません。

ソーシャルメディアの黎明期には、投稿やシェアの数を見ていました。
しかし、分析ツールの開発が進み、感情分析やカテゴリー分析が追加された今では、オンライン分析ツールはリサーチ担当者の必要に応じて幅広くもあり、逆に限定的にもなります。

ここではBrandwatchの新市場調査ガイドに記載された大きな利点の活用方法を説明します。

無料ガイド:市場調査

市場調査のスタート:5つのW

市場調査計画の立案にあたり、確認すべきことがいくつかあります。

  • Why-なぜ、市場調査をするのか?仮説の検証なのかインサイトの取得なのか?クエリに対する回答が得られたことをどうやって判断するのか? 
  • Who-調査対象は誰か?誰の声を聞くのか?全員か、自社のカスタマーのみか、競合のカスタマーか?地域や年齢で制限を設けるのか?他の基準で制約を設けるのか? 
  • What-何を見つけようとしているのか?既に行われたことに対する人々の反応を見たいのか?競合のアクションに対する反応を見たいのか?地区のどこにフィットするのかを知りたいのか?そもそも十分な市場規模があるかを知りたいのか?消費者の購買意図や行動意図について知りたいのか?エンドユーザーは実際に購入しているユーザーなのかを知りたいのか? 
  • When-調査対象期間。いつまで遡って調査対象にするのか? 
  • Where-どのチャネルに一番関心があるのか?調査対象者に対して各チャネルが果たしている役割は考慮されているのか?調査対象者はチャネルごとに振舞いが異なるのか?また、振る舞いの違いが問題になるか?

ガイドの中でこれらの5つのWについて詳細に説明していますが、これらの項目を確認しておけば、調査の焦点を明確にできます。

ソーシャルリスニングツールのおかげで関連性のあるデータの収集がこれまでになく容易になりましたが、インサイトに満ちた結果を出すには慎重な分析が必要です。

ソーシャルメディア分析で得られる情報は、あくまでもソーシャルメディアチャネルをいつも使っている消費者についての情報です。つまり、消費者全体を代表しているわけではないということに注意が必要です。

しかし、このような制約はあるものの、大量で正確なデータによって様々な企業やブランドに関する具体的なインサイトを、時間、コスト、リソースを節約しながら得ることができるという特徴があります。

このような形でソーシャルデータを利用し、従来的な手法を補完すれば、マーケティングリサーチを大幅に改善向上させることができます。
 
 
 

 

 

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BrandwatchでInstagramのハッシュタグを分析!画像を最大限活用する方法

※ブレインパッドは「Brandwatch」の国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatchの許可を得て翻訳転載しています。※翻訳元
 

Instagram には、月間1億人以上のアクティブユーザーが存在し、毎日数百万件も投稿されています。
ただし、これは単なる写真、動画、ライブストリームの共有アプリではありません。
ユーザーが自らの経験をつづったり、考えを伝えたり、他のユーザーやブランドと交流できるInstagramは、豊富なインサイトソースといえます。

ハッシュタグ分析を行うことで、ブランドと代理店は下記のことが実現できます。

  • 新たなトレンドの発見
  • 最先端技術の画像分析で、顧客の潜在的なニーズを把握
  • ニッチなコミュニティとの連携
  • 商品開発の案内

このガイドでは、「化粧品」と「料理」に関する話題を事例として、各分析方法について解説します。
 

 

 
 

新しいトレンドの発見方法

タレントやファッション雑誌は、これまで流行をコントロールしてきました。
そしてもちろん、今でも重要な役割を持っています。

しかし、Instagramは、トレンドが生まれるプロセスを”民主化”しました。
より組織的なプラットフォームでありながら、一般的なトレンドと様々なサブカルチャーのトレンドの両方を拡大させることができるのです。
特定のコミュニティー内や特定のモノに関する流行を見極めると同時に、プラットフォーム内の大まかな動きも把握できます。

#Foodporn トレンド料理

まず、「FoodPorn」(フードポルノ/店舗で料理や食事風景を撮影してSNSにアップする行為)のハッシュタグについて見てみましょう。
これはInstagramで最も人気のハッシュタグの1つで、本記事執筆時点(2019年5月)で、2億件の投稿にこのハッシュタグが含まれています。

ハッシュタグを追跡することで、時系列ごとの変化や人々が何時ごろにお菓子や料理について投稿するかを特定できます。

それだけでも便利ですが、我々は更に深掘りすることができます。というのは、「#FoodPorn」のハッシュタグが、どんな料理に対して書かれているかも特定できるのです。

例えば今この瞬間、ドーナッツは最も流行しているフードです。

ドーナッツはすっかりグルメ化しており、高級店が急激に増加しています。
見た目が美しく、美味しく、季節毎の変わり種が尽きることのないドーナッツは、現時点でFoodPorn界の王者といえます。

 

二つ目は、もう少し健康的な抹茶です。

色々な料理に簡単に加えることができ、健康にも良いことが知られていて、鮮やかな緑色は写真映えもします。

三つ目は、ミレニアル世代に人気のアボカドトーストです。
家で簡単に作れて、オプションが豊富で、長年に渡って愛されてきたことから、ここしばらくの間オンラインで流行りの料理になっています。

#Foodporn トレンドの立て役者

いくつかの流行りの食べ物は、それぞれの文化に影響されています。

例えば 1980年代に台湾で生まれたタピオカティー、キプロス生まれのハルーミチーズ、日本で人気の紅芋などです。

他の料理の種類はビーガンと菜食主義に影響されていて、Zoodles(ズッキーニで作った麺)や有名なインポッシブルバーガーが例として挙げられます。

最先端の画像分析を活用しましょう。

Instagramはビジュアルファーストのプラットフォームであるため、画像分析はコンテンツを上手く活用する鍵です。

Brandwatch Consumer Researchの画像分析によって、画像内で表示されているロゴやモノ、景色、動きからインサイトを得ることができます。

つまり、何千枚もの画像から自動的に共通点を調べることができるのです。

この機能は、画像に写っているものを正確に把握するための従来のテキスト分析とは決定的に異なります。

背景分析#makeup.(化粧品)

試しに、「#makeup」がタグ付けされたポストを分析してみました。

このハッシュタグと一緒に共有される画像に存在する、最も一般的なシーンは何でしょうか?

これを見ると、結婚式や様々な式典の機会が多いことが分かります。
これらのお祝いイベントは、人々がよそ行きの容姿をアピールできる機会になってます。

しかし、季節的な影響(冬、クリスマス、カーニバルなど)が表れるだけでなく、水辺や海を含む背景も分析結果に表れることは興味深い点と言えるでしょう。

これらは全て、化粧品がどう使われているかや、Instagram上でどう表現されているかのインサイトとして活用できます。
さらに、ブランドのコミュニティーマネージャーにとってはインスピレーションを得ることもできます。

オブジェクト分析 #Foodporn

先ほどの料理関係に話を戻しましょう。
機械学習を活用することで、どんな種類の料理が最も写真に撮られているかが把握できます。

なお、ここでもまた、#Foodpornのハッシュタグが含まれた投稿の文章内容ではなく、写真に写り込んでいるものを分析してます。

ここでは、食材から食事の種類、保存容器に至るまで、実に様々な組み合わせが見られます。

農産物や野菜、サラダなども目に留まりますが、焼きたてのパンやお菓子、揚げ物、ファストフード、デザートなど、写真映えする食べ物はやはり大人気です。

上述した食材の種類について言及している文書との良いクロスオーバーが得られますが、最先端のテクノロジーを活用することで、さらに一層違う分析や食べ物のグループ化をすることができます。

ニッチコミュニティーとの連携

Instagramには、メインストリームからサブカルチャーまで、様々なコミュニティーが存在しています。
こういったコミュニティーは、さまざまな興味関心を中心に自然に発生しているため、特定のニッチな分野について投稿している人はその分野に精通していることが多いです。

下記の条件に当てはまる場合、このようなコミュニティーと連携するのはかなり難しいといえるでしょう。

  1. 相手の心に響くメッセージを調べ切れていない場合
  2. コミュニティーに貢献しておらず、騒ぎ立てているだけの場合

可視化されるトレンドや、そこに自社ブランドがどのように貢献できそうかということを把握するなど、自社の産業がどのように議論されているかを調べることは重要です。

通常の投稿でオーガニックリーチを得るのか、対象を絞った広告を出すかに関わらず、事前にターゲットオーディエンスを把握する必要があります。

例として、自社のオーディエンスが、特定のコンテクストや特定の物と一緒に投稿してることに気が付くでしょう。もちろん、それには注意を払わなければなりません。

しかしまた、投稿に使われている言語や、ハッシュタグ、言葉遣いにも注目しているでしょうか?

さらに言えば、どんな絵文字が使われているかという、最も重要な点も把握しているでしょうか?

#メイクのエモジ

絵文字は細かい点のように思われますが、例えばナスの絵文字の不適切な使用や人気がない絵文字を乱用してしまうと、ブランドとお客様とが繋がっていないイメージが伝わり、コミュニティーのメンバーとして認識されない可能性があります。

いくつかの絵文字には普遍的な意味合いがある一方で、それぞれのコミュニティによって意味合いが異なる場合もあるため、それらの絵文字が持つ特別な意味と使われ方を把握することも重要です。

「#makeup」投稿者が使う絵文字を一目で見つかったインサイトは、絵文字がその本来の形(絵文字が表す象形)を理由に使用されているのではなく、絵文字の色を理由に使われているということでした。

たとえば、花の絵文字は、ピンク系の化粧や柔らかい感覚を伝える一方で、さくらんぼの絵文字は赤みがかった意味合いを持つことがわかります。
新しく緑色のリップスティックを発売する予定なら、新発売のポストには緑色のハートマークやクローバーがぴったりでしょう。

商品開発のインサイト

これまでトレンドや、画像分析、ニッチコミュニティとの連携について見てきました。

これらの用法をまとめると、製品改良の決定の際、商品開発チームはInstagramのデータから実に多くの情報を得ることができます。

Makeup:何が話題になっているのでしょうか?

シンプルな事例を見てみましょう。

#makeupの話題を掘り下げて、”美容オタク”が何を考えているのかを探ってみました。

ここでのメイントピックは、ピンク色、ナチュラル、ハイライターなどのツヤ肌をつくるメイクアップ用品が最もトレンドとなっています。
髪型、肌、眉毛にも注目が集まっています。

この単語でできた”雲”も、トレンドの話題の一部になっているブランドを知る手がかりとなっています。
「NYX」や「MAC」、また「Maybelline」は全て人気なブランドです。

トレンドを深掘りすることによって、アナリストは今後そのトレンドが流行るか、それとも廃れるかを知ることができます。

もしトレンドが長く続いているなら、そのトレンドに対応した新製品を発売する絶好の機会になるかもしれません。

その一方で、特定のアイテムに関するInstagramの投稿に表示される景色や、モノ、行動を把握することによって、ブランドは製品が実際の世界でどう使われ適応されているかという実感を持つことができます。

これは、既存製品についての反響を知ることにも役立ちます。

人々が様々なアイテムについてどのように話しているか(どんな言葉、ハッシュタグ、絵文字が使われているか)ということを調べることで、既存の製品の新しい販売方法を容易に思いつくことができます。

最後に

簡単なInstagramハッシュタグの検索は、多くのことを可能にします。
そして、その可能性はこのガイドでは語りきれないのです。

 
 
 

 

 

マーケティングリサーチツールBrandwatchについて

・機能紹介
・利用シーン
・事例

関連記事

・ソーシャルリスニンク゛ならTwitter?Facebook?注目すべきSNSとは
・10年分のソーシャルメディアデータから導く10の考察
・ソーシャルリスニングとは?概要や方法について
 

Brandwatchは主なソーシャルネットワークとの公式パートナーです。

【Data Upload API】Brandwatchの新しい5つのデータ分析

※ブレインパッドは「Brandwatch」の国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatchの許可を得て翻訳転載しています。※翻訳元
 

すべてのデータは、幅広いデータソースからのものです。マーケティングチームは、ソーシャルでのエンゲージメントを分析して、キャンペーンを最適化します。
カスタマーサポートチームは、顧客とのやり取りから得られる定期的なフィードバックによりパフォーマンスを向上させます。ただし、データがサイロ化されている場合、データを直接所有しているチーム外の人物がインサイトを目にする機会はほとんどありません。

Brandwatch Data Upload APIを使用すると、テキストベースのファーストパーティデータをアップロードして、様々なソースから発生した消費者の意見を1か所でモニタリングできます。そのデータは、ソーシャルメディア、アンケート、電話等、どのデータソースも対象となります。 

Brandwatch AIを搭載したテキスト分析とセグメンテーションを顧客とのタッチポイントデータに適用することで、消費者に関する詳細で統一されたレポートを作成できます。

慢性疾患の患者向けソーシャルネットワークを提供するアメリカの「MyHealthTeams(※1)」は、独自のデータをアップロードすることで貴重なインサイトを発見しました。


(※1)MyHealthTeamsでは、各疾患に対応して「my〇〇team」と名前を付けてSNSが運用さています。現在33のコミュニティがあり、他の人に相談しにくい内容を共有することで不安の解消や有効な情報を取得することができるものです。

 

「私たちが求めていた重要なことは、実用的なインサイトを簡単に発見し、ソーシャルネットワークで毎日発生する何千もの会話のセンチメントを定量化する新しいアプローチでした。
プラットフォームにアップロードしたデータを分析することで、予期しないトレンド、データに裏打ちされたインサイト、さらにはインフルエンサーさえも容易に発見することができました。視覚化に長けたレポーティングは素晴らしいです。
それらは生成しやすく、理解しやすく、さらに重要なことに、さらなる調査のための新しい「アハ体験」(”わかった”という体験を表す言葉)と領域を簡単に発見できるようにします。そして、それらは重要なトレンドを要約する簡潔な方法です。」

— MyHealthTeams リサーチディレクター ベス・シュナイダー

ここからは、このテクノロジーがビジネスにどのように役立つかを示す5つの例を次に示します。
 

 

 
 

1. サポートデータ

これは、オンラインサポートチケット、チャットテキスト、通話ログ、またはサポートチームと顧客のやり取りの記録です。

 

Data Upload APIを使用すると、Brandwatchアカウントにデータを取り込むことができるため、すでにあるデータと同じように表示および分析できます。
各ドキュメントには、少なくとも日付やタイムスタンプ、テキストの本文が必要です。
ただし、Brandwatchのデータに含まれることがある他の主要な情報とともにデータをアップロードすることもできます。

  • 言語
  • 投稿者
  • 性別
  • 場所
  • タイトル(メールやサポートチケットの件名など)

また、カスタムフィールドを利用して、好きなデータを最大10個アップロードすることもできます。

たとえば、サポートデータを使用して、次のようなものを追加できます。

  • 会社名
  • お客様の使用製品(複数ある場合)
  • 価格プラン
  • アカウントオーナー、チーム
  • サポートチームの担当者
  • 解決策
  • フィードバック評価

Brandwatch Consumer Researchでこのすべてのデータをアップロードしてラベル付けすると、顧客に問題を引き起こしている全体的なテーマをすぐに理解できます。消費者調査では、主要なトピックやフレーズ、センチメントやエモーションを自動的に特定し、これらが時間とともにどのように変化するかを視覚化できます。

これは、製品チームやマーケティングチームにとって非常に貴重な情報です。これにより、製品の機能または購入とオンボーディングプロセスの要素で、顧客体験に最もマイナスの影響を与えている項目の理解と対処に役立ちます。
さらにドリルダウンしてインサイトを明らかにし、提供しているサポートとサービスを最適化するのに役立てることもできます。

地域でセグメント化してチームのパフォーマンスを比較や、顧客のプロファイルで比較して、さまざまなタイプの顧客別に提供するサービスを改善できます。

また、ソーシャルチャネルを介して受け取った顧客の苦情や質問を比較することにより、オンラインで議論された問題が実際に顧客体験へ反映しているかどうかを理解したり、サポートサービスが顧客のどこで失敗しているかを特定したりできます。

2. 調査回答

調査回答などの構造化データは、他の種類のデータよりも分析しやすい傾向があります。

また、これらをBrandwatchにアップロードして分析できることにもメリットがあります。

Brandwatchのルールを使用すると、カスタムフィールドとして追加したカテゴリまたは回答自体のキーワードのいずれかで調査回答をセグメント化できるため、主要なトピックに集中できます。

たとえば、製品の改善を開発している場合は、顧客の回答から、対処する必要のあるその製品または機能に関する問題点を理解できます。

以下は、独自のNPS調査でBrandwatchの「プロモーター」が最もよく使用するキーワードの例です。

 

3. レビュー

ウェブサイトやアプリストアからのカスタマーレビューがある場合は、これらをBrandwatchにアップロードして、製品に対するカスタマーの感想を理解できます。

カスタマーレビューの全体的なビューを構築することで、製品の改善に優先順位を付けたり、顧客が本当に気に入っているポイントや機能をすばやく特定し、宣伝強化にも役立てられます。

アップロードされたデータは、Brandwatch独自の機械学習アルゴリズムを使用してセグメント化でき、Custom Classifiersを使用して、レビュー内の隠されたテーマやトレンドを明らかにします。

このような非構造化データを手動でセグメント化するのは難しい場合がありますが、Custom Classifiersを使用すると、次のようなニュアンスが微妙なトピックに焦点を当てたレビューコメントの分離と分析ができます。

  • パッケージ
  • 品質
  • 費用
  • ブランド・ロイヤルティ
  • 目的への適合性
  • デリバリー

キーワードを使用してこれらを分離することはほぼ不可能ですが、AIを使用すると、これらの種類のテーマがどのように比較され、時間とともにどのように変化するかを評価することが容易になるのです。

4. コミュニティデータ

アクティブなコミュニティ掲示板や、ユーザーがお互いにチャットできる場所がある場合、これらの会話は、顧客ロイヤルティの考えを知るための非常に貴重な情報源になる可能性があります。

このデータはサポートデータと同様の方法でアプローチでき、かつコミュニティで繰り返し発生している問題を特定できます。

また、コミュニティでは人々が願望やアイデアを共有しているので、あらゆるビジネスチャンスの豊富なソース源であることがわかるでしょう。

5. 好きなテキストベースのデータ

必ずしも顧客データやビジネスデータをアップロードする必要はありません。Brandwatchの技術的には、利用許可されているテキストであれば好きなものをアップロードできます(※2)。

Brandwatchの世界をリードするAIテキスト分析およびチャート作成機能を使用すると、政治演説で使用される言語を分析することから、ハリウッド映画で異なる性別によって話されているセリフを比較することまで、何でも実行できます!データがあれば、Brandwatchにいつでも接続できます。

そしてもちろん、Brandwatchで発見したすべてのインサイトは共有可能です。 PowerPointエクスポートまたはBrandwatch Viziaのライブレポートを使用すると、組織全体のすべての人がデジタルコンシューマインテリジェンスを実感できます。

(※2)Brandwatchには、非常に厳格なデータプライバシー要件があります。アップロードするデータを処理するには法的根拠が必要であることに注意してください。詳細については、データプライバシーに関するよくある質問をご覧ください。
 
 
 

 

 

マーケティングリサーチツールBrandwatchについて

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Brandwatchは主なソーシャルネットワークとの公式パートナーです。

ソーシャルメディアリサーチ: コンシューマーに関するリアルなインサイトの見つけ方

※ブレインパッドはBrandwatchの国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatch(イギリス)の許可を得て翻訳転載しています。※翻訳元
 
ソーシャルメディアリサーチであれば、他の調査方法では困難で、コストがかかるようなコンシューマーに関するインサイトを容易に引き出すことができます。
この手法には、インターネット上の会話の量を活用して、定量的スケールで、定性的なインサイトを明らかにするというメリットがあります。

日々、インターネット上で発生している会話は何百万、何千万という量になるため、こうした膨大なデータ量に大抵の人は圧倒されると思います。
どんなデータを対象にしてリサーチするかをしっかり見極めておかないと、データの洪水に溺れることになります。

また、いいねやフォロワー、ファンの数など常に生成されているソーシャルデータに依存してしまいがちな傾向にも注意が必要です。

真偽、有効性を確かめ、経営判断に活かせる情報を見つけるには相応のスキルが必要です。筆者は先頃、Brandwatchのリサーチサービス部門長ベックス・カーソン氏(Bex Carson)にお会いし、ソーシャルメディアリサーチにおけるベストプラクティスの秘訣をお伺いしました。

 

ソーシャルメディアリサーチへのアプローチ

ビジネスアクションにつながる強力なインサイトを得るには、単なるソーシャル上の指標では不十分といえます。

実際のビジネスアクションを後押しできるような強力なインサイトを明らかにするには、誰に耳を傾けるべきか、どのようにトレンドを見極めるか、何が重要であるかを理解し、調査結果を文脈に反映することです。

大抵の人は、自分が知っているデータ項目からリサーチを始めがちです。
そのデータ項目で回答が出せる質問クエリを考え、それに基づいてリサーチ計画を立てる。しかし、その方法では制約が多く柔軟性に欠けています。
すでに知っていることから始めるが故に、最初から発見できる情報の可能性を抑えてしまうからです。
 

 

 
 

興味深い質問をしてみよう

優れたソーシャルメディアリサーチの基本は、適切な質問クエリを用意することです。このクエリの品質が悪いと、品質の低い回答しか得ることができません。

いったん、リサーチの実施方法は忘れて、何が課題なのかとその答えを出すためにどのようなクエリが必要か考えてみましょう。クエリさえ明確になれば、実施方法は後から決めればいいのです。

Brandwatchを使えば、どんなクエリでも必ず答えを出すことができます。ソーシャルメディアの醍醐味はその柔軟性にあり、Brandwatch Consumer Researchはそれに合わせて柔軟に機能構築されています。

(Brandwatch リサーチサービス部門長 ベックス・カーソン)

分析で使うクエリは具体的、かつその答えはビジネスアクションにつながるものでなければなりません。例えば、「50代の女性がファッションブランドから期待しているものは何か?」「我々のコンテンツは、対象とするカスタマーに訴求できているか?」などが好例です。

じっくりと時間をかけてクエリを考え、可能であれば他の人も交えて様々なアイデアを出し合ってみましょう。その際に、下記を考慮してみてください。

  • このリサーチをふまえて、何ができるようになりたいのか?
  • リサーチ報告を受取る方はどのような裁量・力量・権限を持っているか?
  • 何をもって成功と判断できるか? 成功にはどのような特徴があるか?
  • この対象者・オーディエンスについてすでに知っていることは何か?
  • 決められた期間内に回答が出せるクエリか?

より良い分析を行う

 クエリに対する回答の引き出し方には主に2つのアプローチがあります。
一つ目は、クエリに対する回答を得るための指標を決めておくこと。
二つ目は、データをかき分けながらインサイトを発見するというより探査的なアプローチです。時間と予算が許すのであれば、両方のアプローチを併用すれば興味深い回答や強力な回答が得られるはずです。

ベストな結果をもたらすソーシャルメディアリサーチは、両方の手法の要素が取り入れられているものになります。両方の手法を使えば、一つ一つの質問に対する具体的な回答を取得できると同時に、オーディエンスに関する新たなインサイト発見ができます。 

(Brandwatch リサーチサービス部門長 ベックス・カーソン)

構造化・計画化された分析

こうしたタイプの分析は、個々のクエリに対して回答を求める場合に利用しますが、そのクエリの結果を得るために必要な、具体的な指標を決めておく必要があります。
ブランドウォッチのルール、カテゴリー、タグなどのセグメンテーションの力を利用することで、具体的な答えを導き出すことができます。

 

この方法は、目的がしっかり定義された、客観的な質問に答えるのに最適です。
例えば、キャンペーンを実施した結果、知名度がすぐに上がったのかを知りたいのであれば、キャンペーンアセットに関するコメント(会話)と、ブランドのベースラインの両方について、時間の経過とともに投稿の推移を見ればわかります。
このような比較的簡単な質問をすることで、キャンペーンの成功を明らかにする指標が得られます。      

パンくず分析をフォロー

このアプローチは探索的であり、会話をリスニング(データ収集)することでデータの中に潜むストーリーを発見するものです。
この手法を使うと、データ解析によって、異なるオーディエンスグループを発見したり、コンシューマーをより深く理解したり、トレンドを把握したりすることが可能です。

ただし、この手法は決して簡単ではありません。先入観を持たずプロジェクトを始め、分析結果を自らが期待する結論に誘導しない必要があります。
バイアスが掛かっていない、公平なリスニングによって根底にある会話のテーマを見つけるため、これはより高度なソーシャルメディアのリサーチ方法と言えます。

この手法にはメリットがたくさんあります。まずカスタマーの声に近づけること。会話のニュアンスや感情を理解するのに、カスタマーの発した言葉そのものを聞くのに勝る方法はありません。

機械では理解や分類できないことも、人間のアナリストならできます。
異なる単語が使われていても、同じ内容の会話をしていることだってあるでしょう。人間のアナリストは、その会話を読み取り、思いもしなかった話がされている事に気づき、それを使ってリサーチをさらに豊かなものにすることができます。

 1. データセットの選択

クエリは特定のブランドではなく、会話の種類を分析することで幅広いトピックやテーマなどより興味深い結果にたどり着けます。会話のテーマの中でも、課題を明確に定義すれば、ターゲットとするクエリを作成し、データの中のノイズを削減することができます。

 

例えば、映画『ゴーストバスターズ』の新作を見た人の感想を知りたいとします。
ゴーストバスターズというクエリを書いただけであれば、出演者が全員女性だったことについて、もしくはレスリー・ジョーンズさんがツイッター上で批判されているなど、(あまり関係のない)多くの会話が見つかってしまいます。

人称代名詞や映画のブランド、「観たばかり」等々のコメントを含むクエリ文をしっかりと書けば、データを加工しすぎることなくノイズの無いデータセットを得ることができるはずです。

 2. データのクリーニング

興味深く今まで知り得なかったコンシューマーのインサイトを引き出すには、データの品質管理がとても重要です。調査するトピックは一握りの話題性のあるテーマで埋め尽くされているので、そのようなテーマと比較すると隠されたインサイトを導き出せません。

トピックのクラウド/トレンド欄によく登場する事柄ではなく、ユニークな値を使って根底にあるテーマを浮き彫りにしましょう。
そのためには、まずは最初に行ったクエリの結果で人気のあるテーマを確認し、タグ機能を使ってそのテーマに触れているコメントや投稿を除外するのです。

ふるいを掛けたデータの中にこそ、自身が既に知っていること以外に他にどんな会話がなされているのかの情報が入っています。またこれは、リツイートを除外しオリジナル投稿のみを拾い出すにも有益な方法です。

 3. ランダムサンプルの利用

自動化は便利なツールではありますが、ここで紹介している手法は、機械ではなく人が行うタイプの分析です。
そのため、そこで使うデータセットはデータ分析ができ、かつ人が管理できる詳細で十分なデータ量が必要です。サンプル全てを網羅するよう、読み込んだデータには印をつけて読み損ねがないように注意しましょう。

この作業をしておけば、次のステップに進めます….

 4. グループ化したカテゴリーを使って読み込み/コード化する

正しい方法というのがあるわけではありませんが、データに依存するところが大きいです。これはデータの中からインサイトを探し求めるディスカバリーのジャーニーなのです。
まずはテーマやトピックのグルーピングから始めましょう。

最初に、発見できると思われるカテゴリーを作成します。前出の『ゴーストバスターズ』の例では、ポジティブな意見の「すごく良かった(loved it)」やネガティブな意見の「がっかりだった(hated it)」そして、そのどちらでもない様々な意見がが存在するだろうと考えられます。

カテゴリーの作成は初めの一歩にすぎませんが、必ずデータ主導であることがポイントです。データを分析し、新しいテーマが見えてきたら、それを追加します。

人による分析であれば、怒り、不満、ユーモア、歓喜などの感情分類も可能です。これは自動化された機械でなく、アナリストだからできることです。

投稿者タイプでカテゴリーを設定しておけば、様々な俳優に関する会話も理解することができます。

ブランドウォッチはカテゴリーをグルーピングすることができるので、各々の感情や投稿者のコメントは、サブグループとして親グループの配下に設定することができます。この階層構造は分析に便利です。

データを読み込んでいると、その全てのデータについてカテゴライズしたくなります。その際に、多数意見のカテゴリーだけを作成すると、データセットの最後になって初めて重要なトピックに気づくことになります。少数意見のカテゴリーも作成し、分析の最終過程で削除すれば、見逃さずにデータ分析できます。

 

 5. 分析と可視化

ついに、可視化して分析する段階になりました。

まず最良の方法として、標準的なグラフを作成し、データにフィルターを適用します。
その標準グラフへ様々なカテゴリーを掛け合わせ、興味深いパターンや分析結果を見つけます。

親カテゴリーを交差させることで最も有益なインサイトが見つかることもあります。1つの軸に投稿者タイプ、もう1つの軸に感情を入れてみると、様々な投稿者の違う根性タイプを可視化することができます。

ソーシャルメディアリサーチにおけるゴールデンルール

 1. 全てを比較し、常に違いに目を向ける

ソーシャルメディアリサーチの最も基本的なルールは、違いに気づくことです。悪いことを見なければ良いことを知ることはできません。ささいな違いではなく大きな違いを探しましょう。データに多少の違いを発見したからと言って大がかりな変更をせず、好奇心をもって探査を続けましょう。

面白い分析をやりたければ、興味関心を持ち続けることです。

(Brandwatch リサーチサービス部門長 ベックス・カーソン)

 2. 好奇心を持ち、理由を問う

違いに気づいたら掘り下げて行きましょう。そしてさらに掘り下げ、なぜその違いが存在するのかの説明が付くまで掘り下げ続けましょう。

なぜそのデータがその値になっているのか理解できなければ、そのデータを基にしたビジネスアクションを推進することはできません。

(Brandwatch リサーチサービス部門長 ベックス・カーソン)

 

 3. ソーシャルメディアリサーチの結果報告

まずリサーチの結果報告をしているときはストーリーを話している事を意識しましょう。

リサーチ報告書は複数の人や部署が読むことも考えられます。全員が同じ時間をかけて報告書を読むわけではありませんし、興味を持つ箇所もそれぞれ違います。

報告書の透明性を担保するためにリサーチ手法から書き始めてもいいのですが、まずは主な結論やコンシューマーに関するインサイトを述べましょう。

順次、データストーリーを展開しながら、図表や分析を使って各インサイトをより詳細に説明していきます。

テキスト量の多い文書にインサイトが埋もれてしまっていたのでは、苛々の原因になりますし、せっかくのリサーチが高く評価されないリスクにもなります。

最後に、ここで語っているのは自身のストーリーではなく、あくまでも自身が耳を傾けて聞いたコンシューマーのストーリーであることを忘れてはなりません。必ずカスタマーの声を報告書に含めるようにしましょう。SNSへの投稿例や実際のカスタマーのプロフィール写真等も報告書に含めておくことで、ソーシャルメディアリサーチがより身近でリアルなものになります。
 
 
 

 

 

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Digital Consumer Intelligence(DCI)【Brandwatchの未来】

※ブレインパッドはBrandwatchの国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatch(イギリス)の許可を得て翻訳転載しています。※翻訳元
 

デジタル時代の業界トレンドによってブランドには新たなタイプのプレッシャーがかかっており、その解決にはイノベーションが必要です。
「デジタル・コンシューマー・インテリジェンス(DCI)」に向けての動きをBrandwatch CEOのジャイルズ・パーマーが語ります。

消費者を取り巻く環境は、高度情報化などにより大きく変化し、様々なサービスや商品を自由に選択することができ、消費生活が便利になりました。

世界中の会社から商品を購入する可能性が増え、その選択肢には際限がありません。

しかも、インターネットがあれば、何を支援、購入、不買、推奨するかを決める際に、誰からも助言を得ることができます。自分が求めるものを見つけ、議論し、入手することは今までになかったほど簡単にできるようになりました。

ブランドや代理店にとって、これは課題でもあり商機でもあります。

市場は常に変化しており、小規模で俊敏性に優れた企業が迅速にイノベーションや創造的破壊を起こしています。

ブランドや製品に関する体験価値は消費者が握っており、企業とカスタマーとのやり取りは根本的に変わってきました。

このような変化に伴い、ここ数十年の間に消費者の意見や行動に関するデジタル情報が爆発的に増えました。
このデータを活用し、全購買決定権を握っている消費者を理解することが、いずれのブランドにとっても成功するには不可欠な要因となっています。

しかし、爆発的に増加するデータをコントロールすることは容易ではありません。
なぜなら、データは多種多様で構造化されておらず、ブランドにとって理解したり、スピード感をもって行動に移すには量が膨大すぎるからです。

そこで登場するのが、Brandwatchです。

私たちは、データエンジニアリングや人工知能(AI)、社内の市場調査やブランド戦略のエキスパートを有するユニークな企業で、10億もの消費者の声をデータとして構造化し、意味のある知見に変換して企業に提供しています。

私たちこのような知見を「Digital Consumer IntelligenceDCI」と呼んでいます。
 

 

 
 

変化する世の中での位置づけ

私たちをフォローしていただいていれば、それが常にリサーチの範疇を拡大してきたことは良くご存じのことでしょう。
その人材は、多岐にわたるこの分野の経験者ばかりです。

優れた戦略・知見チームがお手伝いすることで、顧客企業はデータに対して適切なクエリを掛け、そこから引き出された知見を行動につなげていくことができるようになります。

私たちは、2018年にそれまでの最大の競合だったクリムゾン・ヘキサゴン(Crimson Hexagon)社と合併いたしました。
同社が持つ人間の会話を理解する優れたカスタム機械学習機能と弊社独自の柔軟性、拡張性に富むルール型セグメント機能は補完関係にありました。

2019年にリリースされた「Brandwatch Consumer Research(BCR)」はこの2つの機能を統合した、いわば“良いところ取り”の製品です。

また直近では、キュリオスリー(Qriously)というオンラインアンケート調査会社を買収し、世界20億もの人たちに対して様々なアンケートを実施できるようになりました。
それだけではありません、イノベーションも継続して実践しています。

私たちは、アイリス(Iris)というAIアシスタントを開発し、より迅速に知見が得られるようにしました。
また業界の有名企業であるツイッター(Twitter)、レディット(Reddit)、フートスイート(Hootsuite)などと提携し、レクシスネクシス(Lexis Nexis)からグーグルアナリティクス(Google Analytics)まで多数の製品を自社製品と統合しています。

今こそ、ソーシャルのみならず様々な種類の蓄積データを対象とし、これまでにない大量の思考情報を活用して、より深い豊かな知見を発見する時が来たのです。

DCIとは、デジタル、アンケート、ソーシャル、並びに自社が保有するデータに対してデータサイエンスやAIを適用する技術です。
ユニリーバやウォルマート、デルと言った企業がDCIを活用して喧騒の中からシグナルを見出し、そしてデジタル時代に即した市場調査を実現し、リアルタイムに消費者や市場トレンドを理解しています。
拡張性・俊敏性に優れた意思決定に役立つコンシューマインテリジェンスに富んだソリューションこそ、Brandwatchが作り出しているものなのです。
 
 
 

 

 

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【第1回】Crimson Hexagonユーザー会レポート「活用事例2つ」

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本記事は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している、2019年10月30日付ブログ記事の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

こんにちは。Crimson Hexagonプロダクトマネージャーの奥野です。

2019年10月11日(金)に、ソーシャルメディア分析のプラットフォーム「Crimson Hexagon Forsight™ Platform(クリムゾンヘキサゴン・フォーサイト・プラットフォーム)」として初となるユーザー会を開催しました。

Crimson Hexagonを最近導入された企業様から、長年お使いいただいている企業様まで幅広くご参加いただきました。本ブログでは、当日の様子をハイライトでご紹介します。
 

 

 
 

Crimson Hexagon ユーザー会とは

ユーザーの皆様へ、ソーシャルメディア分析の活用のヒントを提供することを目的としたイベントです。
活用事例の共有の他に、ユーザー様同士の情報交換・ネットワーキングの場として活用いただければという思いで開催いたしました。

第一回目のテーマは、『ソーシャルメディア・アナリティクス』

ソーシャルリスニングにおいては昨今、自発的に発生したソーシャルなどのデータだけではなく、能動的に収集するサーベイデータ、そしてビジネスで発生する社内データを統合し、今までのマーケティングリサーチの方法を刷新するソーシャルメディア・アナリティクスが必須となってきています。

そんな中、Crimson Hexagonは2018年11月1日、同じくソーシャルメディア・アナリティクスの世界的トップベンダーである「Brandwatch」と経営統合しました。これにより、ソーシャルメディア・アナリティクスを実現する双方の強力な機能を統合したプラットフォームが開発されています。

この統合プラットフォームの誕生を前に、Crimson HexagonとBrandwatchのそれぞれの特徴を活かした分析の成功事例を、Crimson Hexagonのユーザーである朝日新聞の須藤氏と、BrandwatchのRikki氏に発表いただきました。

「Forsightを朝日新聞ではこう使っている!」
株式会社朝日新聞社 須藤様
朝日新聞の技術部門のエンジニアとして入社後、記者に転向し現在は編集委員と活躍されている須藤氏に、朝日新聞でのソーシャルデータの活用を紹介いただきました。

朝日新聞社は、ソーシャルデータから巷で噂になっているトピックや最新の情報をいち早く察し、情報のエビデンスを確認後、記事として掲載しています。

① お菓子のステルス値上げ

お菓子の販促キャンペーン分析では、ポジティブやJOY等の感情分析から、消費者が『楽しさ』を表現していることが伺えます。しかし、投稿内容分析から抽出された頻出単語を確認すると、『短い』という単語が僅かながらも存在していました。

そこに着目し、『短い』という単語が含まれる投稿内容を確認すると、『お菓子の長さが以前より短くなっているのでは?』という意見が多数存在していることがわかりました。「事実上の値上げなのではないか?」という”ステルス値上げ”の可能性が出てきたため、事実確認をすべく、実際に製造業者へ問い合わせてみました。その結果、製造内容に変更はなく、消費者の勘違いだったということがわかりました。

実際にはこの噂は事実ではなかったため、記事としてはボツにはなったのですが、SNS分析から、このような新たな可能性の発見を得ることができました。

A搭載機能から検知できる感情分析

➁SMAP解散

朝日新聞ではSMAP解散に関する一番早い投稿を検知しました。総投稿数は爆発的に多くはないものの、ユニークアカウント率(*1)が高いことが分析結果からわかりました。このことなどから、朝日新聞ではSMAP解散は社会現象になると予測し、SMAP解散に関する記事を継続的に掲載しました。

(*1)ユニークアカウントー:投稿数ではなく投稿ユーザー数

総投稿数とユニークアカウント数

上記のとおり朝日新聞様では、社会のトレンドをいち早く検知し、メディアに必須なリアルタイムでの記事化を実現するだけでなく、国民が注目するトピックを予測分析することで、読者が求める情報を提供していることが伺えます。全国紙でありながらも、このような芸能ニュースをトップレベルで扱うことができたのは、ソーシャルメディア・アナリティクスによる定量的な分析結果がもたらした意思決定によるものです。

続いて、Partnerships Sales Engineerとしてクライアントやパートナー企業に最適なソリューションをアドバイスしている、BrandwatchのRikki氏に事例やケーススタディーを教えていただきました。

Brandwatchの分析「Brandwatch Analyticsの活用事例」
Brandwatch Rikki氏

①  Tesla, Inc

電気自動車や、その関連商品を製造・販売しているTeslaでの事例です。

電気自動車のような新しい市場には、ソーシャルデータ内でのブランドに関する意見はわずかなため、ブランドに対する意見分析は非常に困難です。

そのような中において、Teslaは適切なプロモーションを実施するためにジオロケーションデータ(エリアデータ)の分析を実施しました。

その結果、メキシコでテスラの需要が最も高いことが判明しました。それだけでなく、ブランドの立ち上げがメキシコ全土から海外に波及するにつれて、どのメッセージが最も共感されるのかもデータから導き出すことができました。

豊富なデータから導き出されるターゲット層のエリア分布

リアルタイムで可視化できる投稿内容の分類とその割合

➁KFC(導入事例ではなく、Brandwatchが独自に行った分析)

2014年8月11日、KFCのポテトが不味いという投稿がされました。

面白いことにKFCオフィシャルがその投稿をフォローしています。それはポテトを改良して発売する予定があったためと推測しました。

11月初旬、KFCはポテトを「分厚く」改良し、販売しました。ところが残念なことに、同年10月~12月にかけてKFCのポテトに関するネガティブな投稿は増え続けました。

投稿内容を分析してみると、ポテトの厚さに関しては改善されたものの、パサパサした感じが強調されてしまったことが要因でネガティブな投稿が増えていました。

このことから、ユーザーにとって厚さではなく質や食感の方が重要だったことが伺えます。豊富なデータと柔軟に可視化できる環境があれば、スピーディーにブランド戦略の組み立てや効果測定を実行できたかもしれません。

KFCポテトに関する投稿とKFCのプロモーション

調査したい軸をカテゴライズし柔軟に可視化できる機能

​​​​​​​続いて、当社の奥野より、実際に起こり得る市場調査を想定しロールプレイ形式でCrimson HexagonとBrandwatchの分析フローをお話ししました。

CrimsonHexagonとBrandwatchの特徴的な機能とその比較
株式会社ブレインパッド 奥野

今回のロールプレイの「役割と調査目的」として、”マーケティング担当でコンビニコーヒーの比較する必要があったら、どのようにしますか?”というテーマでの分析方法を紹介します。

Crimson Hexagonを使った分析

Crimson Hexagonのカスタムカテゴリとセンチメント分析の組合せで実現します。

Crimson Hexagonの機能により、マーケティング担当者が考える購入要因をカテゴライズします。この機能は購入要因別に投稿数の時系列での変化や、割合を分析することが可能です。また、そのカテゴライズされた要因別のポジネガを確認することができますので、競合他社に対しての優位な部分と、劣る点を消費者視点で確認します。

ユーザーカスタマイズが可能な目的別のカテゴライズ分析(Crimson Hexagon)

カテゴライズされた分類をポジネガ分析(Crimson Hexagon)

Brandwatchを使った分析

Brandwatchは、様々な機能(クエリ、カテゴリ、タグ、ルールなど)を適用し、複数の軸を掛け合わせて分析することが可能です。

Crimson Hexagonでもフィルタリング機能を駆使し、別軸の掛け合わせは可能ですが、Brandwatchはより簡単でスピーディーな分析ができます。

例えば、「コンビニ × 味覚・嗅覚」に関する分析、「購入要因 × コンビニ」に関する分析は、5分もかからず結果を作成することが可能です。

ルール決めをしたカテゴリー設定を保存することができるため、保存済みのカテゴリーをいつでもダッシュボードへ適用できます。また、グラフ指標も柔軟な選択ができるので、分析結果の表示を棒グラフや円チャートなどに適宜変更することも可能です。

コンビニ × 味覚・嗅覚に関する分析 (Brandwatch)

購入要因 × コンビニ に関する分析  (Brandwatch)

Crimson Hexagonは最先端のAI技術を特徴とし、Brandwatchは優れた可視化機能が備わっていますが、今後、これらの機能が統合されていく事が期待されます。

ユーザー会を終えて

ユーザー会後に開催された懇親会では、ユーザー様同士で活発な情報交換もされていました。当社のメンバーも、ユーザーの皆様と沢山の活用例や課題、ご意見を伺うことができ、私達にとっても大変貴重な時間となりました。

Crimson HexagonとBrandwatchの統合プラットフォームは、Brandwatch Consumer Researchとして2019年10月よりご提供を開始していますので、当社でも引き続き情報をお届けしていきたいと思います。

ユーザー会は、今後も継続的に開催する予定です。BrainPadチーム一同、また皆さまにお会いできることを楽しみにしております!
 
 
 

 

 

マーケティングリサーチツールBrandwatchについて

・機能紹介
・利用シーン
・事例

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・ソーシャルリスニンク゛ならTwitter?Facebook?注目すべきSNSとは
・10年分のソーシャルメディアデータから導く10の考察
・ソーシャルリスニングとは?概要や方法について
 

Brandwatchは主なソーシャルネットワークとの公式パートナーです。

【SNSと政治】第25回参議院議員通常選挙をソーシャル分析で理解する

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本記事は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している、2019年07月18日付ブログ記事の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

こんにちは。株式会社ブレインパッドでCrimson Hexagonのプロダクトマネージャーを担当している奥野です。

米:Crimson Hexagon社はグローバルでトップレベルのソーシャルリスニングツールを提供しています。ソーシャルデータや自社データを多角的に分析・可視化できるため、幅広い業種で活用されています。Crimson Hexagonは、ソーシャル上の生活者データを集計して、世の中の傾向や消費者意見を見つけだすソーシャルリスニングツールです。今回は、ブレインパッドが提供するCrimson Hexagonを使って7月21日に投票日を迎える参議院選挙について分析していきましょう。 
 

 

 
 

近年のSNSと政治の関係性

近年、SNSは個人の情報発信だけでなく、政治や経済にまで影響を及ぼすような力を持っています。2010年-2011年の中東の民主化運動「アラブの春」では、市民運動関係の情報行動がFacebookやTwitterにて行われていました。また、2020年に大統領選を迎えるトランプ米大統領の武器は6千万超えるフォロワーがいるTwitterであり、トランプ氏はTwitterをほぼ毎日更新し、その攻撃的な発言がメディアで取り上げられています。自由に対する価値観を強めている現代では、SNSと政治や経済は密接な関係にあります。

【SNSと政治の関係】第25回参議院選挙の全体像

今回の参院選で注目されるのは、「消費税増税」「憲法」「原発」「年金」「子育て・教育」「外交・安全保障」「景気・経済対策」についての各党や立候補者の主張です。

なお、本記事は、特定の候補者の当落予想や、特定の候補者を支持するものではなく、あくまでもツールを使用したSNS分析の結果や傾向をまとめたものとなります。ご承知おきください。

まず、第24回参議院選挙と第25回参議院選挙の盛り上がりを比較してみましょう。

第24回参議院選挙:636,677投稿数、第25回参議院選挙:1,684,479投稿数となっており、前回と比べて2.6倍の投稿数からユーザーの興味関心が増えたことが伺えます。これは前回の第24回参議院選の改選議席が121、今回の第25回参議院選の改選議席数が125とさほど変わらないことを考えると、大きな増加です。

SNSでの発言がより身近になっているとも考えられ、また、今回の選挙の注目度が上がっているとも考えられます。

以下のグラフを見ると、公示日に投稿が最も盛り上がっています。

第25回に関する投稿内容を分析すると、以下の結果とになりました。

全体的に、「年金」「消費税」「外交」に対して関心が高いことが見受けられます。また、各政党によって、注目トピックが違うこともわかりました。

自民党はトランプ大統領などとの「会談」、国民民主党と立憲民主党の「民主党」でのつながり、候補者の71.4%を女性で占める社会民主党は「女性」や支持基盤である「連合」ともワードが近そうです。

※公示日から10日間を分析対象としています。

第24回参議院選挙:2016年6月22日 – 2016年7月1日

第25回参議院選挙:2019年7月4日 – 2019年7月13日

【SNSと政治の関係】政党別の全体像

では、全国における政党別の投稿数を見てみましょう。

今回は、7政党にフォーカスして分析しました(自由民主党、公明党 、立憲民主党 、 国民民主党、日本共産党、 日本維新の会、社会民主党)。

各政党を見ると自由民主党という文字を含む投稿が全体投稿の44.1%を占めており、次いで、日本共産党と公明党となっています。

【SNSと政治の関係】東京選挙区における立候補者全体像

今回の激戦が予想される東京選挙区では、定員6名に対して20名立候補しています。候補者の中でその名前が含まれる投稿数が多いのは、丸川氏(自由民主党)、塩村氏(立憲民主党)、山口氏(公明党)となっています。党の規模との関係性も見えそうです。

SNS投稿から見る各政党の印象は?

それでは、各政党に対する印象はどのようなものがあるでしょうか。主要な争点に注目してみます。

自由民主党は、【消費税】【憲法】【外交】

公明党 は、【年金】【消費税】【憲法】

立憲民主党は、【消費税】【外交(韓国)】【原発】

国民民主党は、【消費税】【年金】

日本共産党は、【消費税】【憲法】【年金】

日本維新の会は、【消費税】【憲法】【教育】

社会民主党は、【消費税】【年金】【原発】

各政党の頻出単語を確認すると、全体的に【消費税】【年金】【憲法】が多いことが伺えます。その他は、【原発】【外交】【教育】等も政党によっては注目されているようです。

参院選で最も話題となっているワードは?

今回の争点となっている、ワードについて調べてみました。【消費税】についての投稿数が一位となっています。どのワードも、Negativeと判定された投稿が半数以上をしめていることからも、国民の不安を伺うことが分かります。

【年金】89,445 投稿数(positive 0%, Neutral 43% negative 57%)
【憲法】38,709 投稿数(positive 2% Neutral 44% negative 54%)
【消費税】94,739投稿数(positive 1% Neutral 30% negative 69%)

18歳選挙権から3年、若者の政治に対する気持ちは?

3年前の第24回参議院選挙では、18歳選挙権が国政選挙で初めて導入されました。当時は注目を集めましたが、今回の投票率については懸念もされています。

Crimson HexagonのAudience Listを活用して、若者世代(ミレニアル世代とZ世代)の参議院選挙に対する意見を可視化しました。

●Audience List : Twitterの自己紹介部分に特定のワードが含まれているアカウントのみを抽出することで新たなグループを作成し、そのグループを対象とした分析ができます。(BIO機能を利用)

●ミレニアル世代:1981年から1996年の間に生まれた人々

●Z世代:1997年から2010年の間に生まれた人々

ミレニアル世代

ミレニアル世代の方は、年金や消費税増税などの特定項目に対して意見を述べていたり、投票に行くなど具体的な投稿内容が多いことがわかります。さらに「希望」というワードも出てきています。これはこの世代が比較的楽観的ではあるが未来に明るい展望を持てない世代と言われているものの、政治に対する希望を持っているということなのかもしれません。

Z世代

対して、Z世代は選挙に対して考えてはいるものの、具体的な意見や行動などは見当たりませんでした。ミレニアル世代より政治に対しての固有の意見が確立されていないのかもしれません。

しかし、このどちらの世代でもRT数が多かったのは、以下投稿です。

 


 そしてその友人の投稿は、@jiyutosongenさんがツイートした投稿です。

 

この投稿がRTされていることからも、若者たちは決して政治に無関心ではないことがわかります。

このように、Crimson Hexagonでは多くの若者の意見や行動についても可視化することができます。

まとめ:今後SNSと政治はさらに密接な関係になっていく

さて、いかがでしたでしょうか?このような分析結果から、今の日本においては消費税増税などに興味が集まっており、先行きに対して不安をいだいている方が多いように思われました。

日本のおかれている状況は、高齢化の進展や少子化対策のための財源確保だけではなく、複雑なアジア情勢、大国同士の貿易摩擦、オリンピック開催など変動が激しく、先が読みにくい時代です。

SNSの分析を通じて、過去と比較した傾向値の可視化や、将来の参考・指針になるような意見分析をすることが、今後の企業経営においても必要になっていくと考えられます。
 
 
 

 

 

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【SNS分析】昆虫食で世界を救う!?ベジタリアン・ヴィーガンって?

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本記事は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している、2019年06月14日付ブログ記事の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

こんにちは、Crimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)担当の奥野です。

身体づくりには筋トレと食事改善 ! 

最近、暑くなってきましたね。夏に向けてそろそろ身体づくりをと思ってきました。

前回は筋トレのお話でしたので、今回は身体に取り込む食事のお話。

筆者はダイエットのために食事スタイルを改善したいと思っていたのですが、

意識が高い方たちは世界環境を考えた食事スタイルを実践しているようです。

食事改善で世界を救う!? ベジタリアン・ヴィーガンって? 

”人間は動物を搾取することなく生きるべき”

”畜産業が環境を害している”

などの思想から、動物性食品を摂取しないライフスタイル
 

 

 
 

昆虫食って? 

人類が増加された際に起こりうる「食糧難問題」。

その時に、昆虫が今後の食糧になり得るから、積極的に昆虫を食べるライフスタイル

(上記のどちらの思想でもなく、美味しいから食しているという方もいらっしゃいます。)

筆者にとって抵抗があるのは、やはり昆虫食・・・

食糧難になった際、少しでも適応できるように昆虫食について調べてみました!

ソーシャルリスニングとは

念のため、ソーシャルリスニングについて簡単におさらいを。

例えばTwitterでは日本語だけで、毎日約6500万件の投稿があります。

他にもInstagramやブログ、掲示板なども含めると、膨大な生活者データがソーシャルメディアに散在していることになります。この大量の生活者データを集計して、世の中の傾向や消費者意見を見つけだすのがソーシャルリスニング。

今回はブレインパッドが提供するCrimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)を使って分析していきましょう。 

ちなみにCrimson Hexagonは、2010年7月からTwitterの投稿データが全て抽出できます。

昆虫食の注目度合は!? Twitter分析で検証

2012年1月~の投稿量を、英語圏と日本語圏で比較してみました。

英語圏の場合

日本語圏の場合

驚くべきことに、日本語圏の方が昆虫食に対して注目度が高いことが伺えます。

食にうるさい日本人だからこそ、美味しい昆虫食文化が発達して、海外に昆虫食商品を輸出など、新たなビジネスチャンス到来でしょうか!? 

SNSに投稿された画像から読み取る! 昆虫食について全体像把握!

SNSに投稿された画像をグラフ上で可視化

抽出された投稿の画像分析をしました。画像内に含まれていた要素がグラフ上で可視化できます。

囲まれたサークルの茶色は虫、黄色は食べ方・材料です。

デザート、クッキー・クラッカーが大きく表示されています! 

俄然、女子向きな食べ物な気配がしますね♡

画像分析では、投稿に添付された画像内にどの要素が含まれているか分析することが可能です。

文章で表現されなかった、消費者のシーンや意図をくみ取ることが出来ます。

分析の見方:右寄りはトレンド上昇、左寄りはトレンド減少/ バブルの大きさは投稿量に比例

実際、デザートをクリックするとその画像が表示されます。

全然アリ! だと思います。


 

以下のように、文章で表現しない部分も可視化できます。

男女比、製品別の分布もクリムゾンヘキサゴンで分析してみました!

ちなみに、男女比はというと。。。。男性が倍!

ちなみに、アジアンフードの主食は米か麺ですよね。

昆虫食では麺に軍配があがりました。

​​​​​昆虫食、イケそうな気がしてきましたね! 

 AIで可視化! 結局、昆虫食では何を食べたら良いのか?

Opinionモニターのキーワードカテゴリー分析を利用して、詳細分析をしました。

食用とされている昆虫から選抜メンバーをピックアップしました。

※Opinionn モニターとは?

 指定した単語や投稿カテゴリーのサンプルを機械に教えてあげると

あとはAIが自動的にカウントしたり、グループ分けして可視化してくれる

機能です。

コオロギ・クリケット
イナゴ
アリ
バッタ
ハチ(※ハチミツは対象外にしています。)

タランチュラ
サソリ
カメムシ
ワーム
カブトムシ

2018/6/1~2019/6/1 :直近の1年間を分析しました。

ハチミツは対象外にしていましたが、それでもハチは根強い人気です。

意外だったのは、カブトムシとコオロギ・クリケットですね。

 カブトムシとコオロギ・クリケット  

頻出単語から投稿内容を把握します。単語の大きさが投稿量に比例しています。

カブトムシ

コオロギ

カブトムシ vs コオロギ・クリケットでは、コオロギの方が美味そうですね。

ということで、コオロギ・クリケットにフィーチャーしてみました。

コオロギ・クリケットに関しては、多種類の加工食品が存在していました。

その中でも、人気な食品はプロテインバーでした。

前回のブログで、「筋トレとプロテインはセット」とご紹介したこともあり

ダイエット×プロテインの波がここにも表れている気がします。

初心者は、コオロギ・クリケットのプロテインバーから始めるのが無難 !? 

まとめ:【昆虫食・ヴィーガン】分析したい軸での深堀・発見

クリムゾンヘキサゴンを使うと商品別や行動の可視化ができます

今回の記事では「分析したい軸での深堀・発見」というテーマでした。ソーシャルリスニングツールを利用することによって、商品別や行動の可視化も可能となります。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今後も引き続きCrimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)の豊富な機能を使った分析結果をご紹介していく予定ですので、ぜひお楽しみに!!
 
 
 

 

 

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筋トレブームをデータ分析!ソーシャルリスニングで可視化

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本記事は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している、2018年11月09日付ブログ記事の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

こんにちは、Crimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)担当の西宮です。

突然ですが、皆さん筋トレしていますか?

近年身の回りで”筋トレブーム”を感じているのですが、皆さんの周りではいかがでしょうか。

街中で配っているティッシュは大体ジムの新規オープンだったり、海に行ったら若者からおじさんまでみんなカラダが仕上がっていて、ガリヒョロな筆者は肩身のせまい思いをしたり…

筋トレブームはなにも男性だけの話でなく、「ジムに通って鍛えてます!」という女性の話も最近よく聞きます。

しかし今回のブログテーマを決めるにあたり、筋トレ流行っていますよね!? とチームメンバーに聞くもあまり同意を得られず。

あれ?これは自分の周りだけなのか?

でも世の中的にも筋トレブームの雰囲気を感じるような…?

この勘とか雰囲気とか、ぼわっとした世の中のトレンドをなんとか可視化できないものか…

というわけで、みんな大好きソーシャルリスニングの出番です!
 

 

 
 

ソーシャルリスニングとは

念のため、ソーシャルリスニングについて簡単におさらいを。

例えばTwitterでは日本語だけで、毎日約6500万件の投稿があります。

他にもInstagramやブログ、掲示板なども含めると膨大な生活者データがソーシャルメディアに散在していることになります。

この大量の生活者データを集計して、世の中の傾向や消費者意見を見つけだすのがソーシャルリスニング。

今回はブレインパッドが提供するCrimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)を使って分析していきましょう。

筋トレブームは本当か!?Twitter分析で検証

世の中のトレンドを分析するので、長めにTwitterデータ8年分の投稿を分析してみます。

まずはシンプルに「筋トレ」というワードで。

波は多少ありますが、全体で見ると年々投稿数が増えているのがわかります。

特に2013年から2014年にかけて大きく投稿数が伸びています。

データで見ても「筋トレ」が世の中で多く登場するようになっている、ということなので

世の中の筋トレブームは錯覚ではないかもしれません。

 

では次にどんな投稿があるのか、内容をざっくりと見ていきましょう。

関連性のある言葉のつながりを示す「クラスター分析」と、よく使われる単語を視覚化する「頻出単語」の機能を使います。

※クラスター分析

※頻出単語

 

目立つ言葉としてはトレーニング、ストレッチ、ダイエット、プロテインあたりが印象的ですね。

この辺のワードから筋トレの実態や目的が見えてきそう!

投稿内容を詳細に見ると、ジムで「トレーニング」をしている報告や、自宅で筋トレと「ストレッチ」を日課にしている人も多くいるようです。

中でも特に気になったのが「プロテイン」。

大会に出るほど筋トレマニアな友人はいつでもプロテインを持っていて、聞けば”筋トレするならプロテインは基本”だそうです。

他には「ダイエット」目的で筋トレに励む人も多くいるようですね。

ダイエットは色んな方法が出ては消えての繰り返しで永遠のテーマのような気もしますが、実際はどうでしょうか。

プロテイン、ダイエットと比較してみると意外な結果が!

筋トレの投稿数と、プロテイン、ダイエットをそれぞれ比較して見てみましょう。

スタートを合わせる為、単純な投稿数の比較ではなく、分析開始地点(2010/10/01)を基準にした伸び率をグラフにします。

すると少し意外な結果が見えてきました。

※2010/10/01~2018/9/30までの8年間でどれだけ投稿数が伸びたか、伸長率をグラフ化

 

「プロテイン」は「筋トレ」と驚くほど相関性が高く、筋トレ同様投稿数を年々伸ばしています。

“筋トレするならプロテインは基本”という友人の言葉はダテじゃなく、筋トレとプロテインはセット、という認識が浸透していることがよくわかりました。

対して「ダイエット」はどうでしょうか。

投稿数を急激に伸ばしていきますが、2015年1月をピークに一転、減少傾向になっています。

ダイエットはいつでも話題が尽きないイメージがありましたが、データで見ると新たな発見がありますね。

仮説:なんで筋トレするの? 目的は大きく2種類に分けられる

ダイエット目的で筋トレをしている人は増えているが、ダイエット自体の投稿数は減少傾向にある…。

これはいったい、どういうことでしょうか。

一旦ここまでの情報を整理して、筋トレの目的を考えてみます。

筋トレをする目的はそれぞれあると思いますが、大別すると2種類あるのではないでしょうか。

1.  プロテインを飲んでジムで筋肉肥大・増強を目的に筋トレしている人

2.  自宅でストレッチを交え、健康的にダイエット目的で筋トレをしている人

更にここから仮説を立ててみると、

以前はダイエットグッズやサプリで楽して体重を落としたいという考え方から、

「トレーニングにより健康的で理想的なボディを手に入れたい」

という考えが主流になってきているのではないかと推察できます。

検証:ダイエットの主流はどっちだ!サプリ VS 筋トレ

先ほど立てた仮説を基に、早速ソーシャルリスニングで検証しましょう!

ダイエットに関する分析結果の中で、さらにフィルターをかけてワードがどう変わっていくかを見ていきます。

努力が必要な筋トレの対極として、「これを飲むだけで楽々1週間で-〇〇Kg!」

などでおなじみのダイエット「サプリ」を比較対象にします。

ダイエット AND 筋トレ

ダイエット AND サプリ

こちらも先ほどと同じように投稿数の伸び率をグラフにしました。

サプリの投稿数は一時期の盛り上がりに比べると、

ダイエット全体の投稿数と同様、大幅な減少傾向にあります。

対して筋トレは高い投稿数を維持しており、

ダイエット全体が減少している中で、とりわけ存在感を増していることがわかります。

このデータからも、ダイエットの主流がトレーニング重視に変化しているのではないか

という仮説の立証ができました。

まとめ:筋トレブームは確かにあった

今回の記事では「ソーシャルリスニングで世の中のトレンドを可視化する」というテーマでしたが、Twitterデータだけでも、ある程度世間の動きが見えてきたのではないでしょうか。

SNSは生活に密着している分、行動や流行が表れやすいですね。

またソーシャルリスニングは早いサイクルで仮説・検証を繰り返すことができるので、

分析に終わりが無く、なかなか奥が深いのも魅力です。

最近はNHKの「みんなで筋肉体操」という番組が話題になったり、女優の天海祐希さんも筋トレ好きを公言したり、筋トレブームはまだまだしばらく続きそうですね。

皆さんも是非、世の中のトレンドに乗って筋トレを始めてみてはいかがでしょうか!

#筋肉は裏切らない

おまけ:SNSで人気の自宅筋トレ2選

最後にTwitterリツイートランキングから、SNSで人気の「自宅で出来る腹筋トレーニング」を3つご紹介。

1.菜々緒[@NANAO1028]さんのInstagram動画を掲載した投稿

 

2.@cosme公式 (アットコスメ)[@atcosmenet]さんのおうち筋トレの記事

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

今後も引き続きCrimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)の豊富な機能を使った分析結果をご紹介していく予定ですので、ぜひお楽しみに!!
 
 
 

 

 

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安室透を100億の男に!安室透と安室奈美恵を【SNS検証】

「Crimson Hexagon」はソリューションを「Brandwatch」ブランドに統合し、より強力なソーシャルメディア・アナリティクスプラットフォームとして生まれ変わりました。
本記事は、弊社のCrimson Hexagonサイト上に掲載している、2018年09月28日付ブログ記事の転載となります。
※ブレインパッドは、2013年より「Crimson Hexagon」と日本国内唯一の販売代理店契約を締結し、ブランド企業を中心に数多くのクライアントにソーシャルメディアアナリティクスツールの導入と活用支援を行ってまいりました。その豊富な実績を評価され、このたび「Brandwatch」からも公式ディストリビューションパートナーに認定されました。

  

 

こんにちは、ブレインパッド Crimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)チームの福江です。

皆さんは”安室透”という人物を知っていますか?

マンガ・名探偵コナンの登場人物で、2018年4月に公開された映画「名探偵コナン ゼロの執行人」の中心人物です。

甘いマスクにミステリアスな魅力で大人気となり、多くの女性がその映画を観るために、なんども映画館に足を運んだことから、そんな女性たちを表現した「安室の女」なる言葉も生まれました。

どれくらいその人気が凄かったのか、SNSの投稿をもとに検証していきます。
 

 

 
 

“安室透” vs “安室奈美恵”

今年の日本列島は二人の”安室”が大きな話題を呼びました。

1人は前述の安室透で、もう1人は2018年9月16日をもって引退した歌手の安室奈美恵さんです。

歌手の安室奈美恵さんを知らない人はほとんどいないと思いますので、安室透をわかりやすく説明するために二人の名前をSNSのTwitterで検索しその投稿数を比較します。

まずは歌手の安室奈美恵さんからです。

対象キーワードは”安室奈美恵”といったフルネーム以外に、同じ意味と思われる”安室ちゃん”、”アムロちゃん”なども含みます。

総投稿件数は約522万件! 特に引退日の9月16日は最も多く、約37万件の投稿がありました。

続いてはコナンの安室透です。

こちらも対象キーワードは”安室透”というフルネーム以外に、本名の”降谷零”も含んでいます。

こちらの投稿件数は約508万件! 安室奈美恵さんには12万件ほど届きませんでしたが、予想以上に僅差な結果となりました。

特に投稿が多かったのは映画「名探偵コナン ゼロの執行人」の公開から1ヶ月ほど経過した、5月下旬~6月上旬ごろです。

安室透を100億の男に!

続いて、その安室透が中心に描かれ4月13日に公開された映画「名探偵コナン ゼロの執行人」について検証していきます。

この記事の執筆時点で、既にごく一部を残して映画館での上映は終わっていますが、10月3日にこの映画のDVD/Blu-rayがリリースされます。

実はこの映画の公開の裏で100億円を巡る動きがSNSで起こっていたのはご存知でしょうか?

劇場版コナンはここ数年毎年興行収入を更新しており、昨年公開の「名探偵コナン から紅の恋歌」は過去最高の興行収入68億円を記録しました。

今年の劇場版「名探偵コナン ゼロの執行人」の興行収入も順調で前作を上回るペースでしたが、前作を大きく上回る100億円を目標にして、安室透を100億の男にしよう!という活動が安室の女の方々を中心にSNSで巻き起こりました。

※投稿者の許可を得た上で投稿の引用、修正を行っています

上記のツイートのように、#安室透を100億の男に などのハッシュタグをつけてみんなで映画館に映画を観に行く(映画のタイトルにあわせて、執行される、とも言います)ことを呼びかけたりしていました。

その活動もあいまって映画の興行収入もどんどん更新されていきました。

※関連ハッシュタグ:#安室透を100億の男に  #降谷零を100億の男にする会  #ゼロシコ革命  #降谷零を100億の男にする会  #安室透を100億の男にする会  #降谷零を100億の男にしようの会
※興行収入は関連ハッシュタグを含む投稿から引用

公開から約1ヶ月で前作を超え、6月には前作を遥かに上回る80億円を突破しました。

最終的には100億円には届かなかったものの、興行収入86.3億円を突破するまでに至りました。

ちなみに、同程度の興行収入の作品としては、シン・ゴジラ(約82億円)、永遠の0(約87億円)、ターミネーター2(約88億円)などがあり、これらに匹敵する安室透の人気がどれほどかがわかるのではないかと思います。

あなたの同僚も安室の女?

今回の記事ではSNS上の動きとそれに伴う映画の興行収入についてご紹介しました。

このようなSNSの動きを見て、自分の周りではあまり縁がないなと思っている方もいるかもしれません。

しかしSNSは既に多くの人にとって日常のツールであり、多くの人々の日常を写す鏡でもあります。

実はうちの会社にも”安室の女”がいます。

彼女は映画のチケットの半券を手帳に貼り付けて保存しているので、その一部を見せてもらいました。

写真の半券は全体の一部であり、既に合計35回映画を見に行っているようです。

今回の映画について訊いたところ、以下のようなコメントを頂きました。

「今回、『ゼロの執行人』を観るために何度も劇場に足を運びましたが、そのたびに安室さんの新たな魅力を発見したり、ストーリーやキャラクター性を考察したり…何度観てもまた観たい!と強く思わせてくれる映画です!

さまざまな劇場で観たので、各劇場の音響の良さ、アクセスの良さ、周辺環境(カフェがあるか、など)といった新たな発見もあり、とても充実した『執行ライフ』でした。なにより安室さん最高です!これに尽きます!

4DX上映も決定したのでまだまだ『執行ライフ』は続きます。100億も夢じゃないなって思います!」

SNSを見ることは、人々の生活の一部を見ることでもあります。

まとめ

今回分析に使用したCrimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)は、Twitter、Instagramなどソーシャルメディアの情報をもとに、人々の感情に関する内容を分析することができる「センチメント分析」や、そのキーワードの話題性を分析できる「頻出単語分析」など豊富な機能があり、今回の分析で使用したのは、ほんの一部の機能です。

今後も引き続きCrimson Hexagon(クリムゾンヘキサゴン)の豊富な機能を使った分析結果をご紹介していく予定ですので、ぜひお楽しみに!!
 
 
 

 

 

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