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ブレインパッド、ホームセンターのカインズと共同で棚編成業務におけるAI活用検討をスタート

ブレインパッド、ホームセンターのカインズと共同で
棚編成業務におけるAI活用検討をスタート
- AI活用検討の第一段階として、 「棚本数最適化AI」の机上検証を1か月で完了 -

 株式会社ブレインパッド(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO 関口 朋宏、以下:ブレインパッド)は、ホームセンターのカインズを運営する株式会社カインズ(本部:埼玉県本庄市、代表取締役社長 CEO 高家 正行、以下:カインズ)と共同で、店舗全体の商品カテゴリの構成を最適化する「棚本数最適化AI」を活用した取り組みを開始したことを発表します。

 第一段階として、①「棚本数最適化AIの初期モデルによる机上検証」を約1か月という短期間で完了し、売上向上の効果が見込める結果を算出しました。これを受け、今後はPoC(概念実証)に向けた取り組みを進めてまいります。

 その後、②「モデル改善」③「システム構築・実地検証」を実施し、来年度に計画している④「全店での業務利用開始」を目指します。

 カインズの棚割り最適化プロジェクト開始の背景・経緯

 消費者ニーズやトレンドの変化、店舗や商圏ごとに異なるニーズへのスピーディな対応は、小売事業者にとってより重要な課題となっています。一方で、店舗改装や棚替えなどにおけるゾーニングや棚割り・品揃えの変更・調整は人手をかけた対応が多く、対応スピードが上がらない、全体最適の実現が担当者の経験に依存してしまうといった課題があり、改善が求められています。

 カインズとブレインパッドは、この課題に対して、地域や店舗特性を軸とした予測と最適化を行うアルゴリズムにより、高速化・高度化を目指す取り組みを開始しました。

 ブレインパッドは、予測・最適化アルゴリズムの独自ライブラリ「棚本数最適化ライブラリ」を用いて、データ受領からわずか1か月で机上検証を実施し、売上向上の効果が見込める結果を算出しました。この結果を受け、当プロジェクトは今年度より、店舗での実地検証の準備および実業務への適用に向けたアルゴリズム改善(モデル改善)のフェーズに移行します。

机上検証の概要と結果

・ 対象店舗・対象カテゴリ:約200店舗・1,000種類を超えるカテゴリ
・ 検証概要:過去数年分の棚本数や売上データ、店舗属性情報を学習し、各店舗におけるカテゴリ本数と売上の関係を予測。店舗・カテゴリごとの最適本数を算出し、売上リフト効果の試算を実施。
・ 結果/評価:カインズが既に検討を進めていたカテゴリ見直しの方向性と、データ分析による見直し結果が一定程度整合しました。「棚本数最適化AI」は、各店舗の立地や商圏特性を捉えた予測・最適化結果も示しており、定量的にも約10%前後の売上向上効果が見込まれる結果となりました。今回の成果を受け、カインズ社内では取り組みのさらなる推進が期待されています。

株式会社カインズ 棚割戦略推進統括部 統括部長 麻生 憲弘氏のコメント

 当社では、店舗ごとの棚本数の最適化を通じて、売場効率と顧客満足度の向上を目指す取り組みを進めてきました。これまでの分析では、属人的な判断に頼る場面も多く、より客観的かつスピーディな意思決定が求められていました。そうした課題を背景に、AI技術の活用による棚割戦略の高度化を検討しています。

 初期段階の机上検証では、AIによる棚本数の推奨値が、従来の経験則と一定の整合性を持ちながらも、新たな視点を提供してくれることが確認でき、今後の棚割戦略に活かせる可能性を感じています。

 実店舗での検証を通じて、AIの提案が現場でどのように機能するかを見極めながら、より実践的な活用へとつなげていきたいと考えています。現場の声を反映しつつ、精度と納得感のある棚割最適化を目指していきます。

 株式会社ブレインパッド リテール領域 ソリューションリード 東 建志のコメント

 小売業においては、チェーンストアとしての標準化・効率化の追求と、個店ごとの独自性による商圏・顧客対応の両立が常に求められています。その中で、各店舗の特性を踏まえた最適な商品構成・品揃えをいかに実現するかは、長年の課題のひとつでした。

 今回、弊社が保有する独自の「棚本数最適化ライブラリ」を活用し、カテゴリごとの棚本数構成比に着目したAIモデルで机上検証を実施した結果、カインズ様が掲げる方向性と整合する示唆を得られ、データとAIの力でその取り組みを後押しできる可能性を確認できたことを大変嬉しく思います。

 これまで人の経験や勘に頼らざるを得なかった最適構成の検討を、データドリブンに支援することで、業務の効率化とスピード向上を実現し、迅速なPDCAによる商圏・顧客変化への対応を可能にするものと考えています。今後のPoCでは、より実効性・実行性の高い形に磨き上げ、カインズ様の変革をデータとAIの力で継続的に支援してまいります。

 ご参考情報

● 「小売業向けソリューション」についてhttps://www.brainpad.co.jp/services/professionals/retail_solution.html

株式会社ブレインパッドについて
 ブレインパッドは2004年創業の日本を代表するデータ/AI活用のリーディングカンパニーです。近年は「分析/コンサルティング/SI」「人材育成・教育」「SaaS」の三位一体のビジネスモデルを武器に、企業の内なるIT力を高める「データ活用の民主化と内製化支援」に注力しています。支援実績は金融・小売・メーカー・サービスなど幅広い業種を対象に1,400社を超え、データの力をビジネス創造と企業価値向上につなげるお手伝いをしています。

本社所在地:東京都港区六本木三丁目1番1号 六本木ティーキューブ
上場市場:東京証券取引所 プライム市場(証券コード 3655)
設立:2004年3月
代表者:代表取締役社長 CEO 関口 朋宏
資本金:597百万円(2025年6月30日現在)
従業員数:589名(連結、2025年6月30日現在)
事業内容:データ活用を通じて企業の経営改善を支援するプロフェッショナルサービス、プロダクトサービス

*本ニュースリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。

以上

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