新たな疾患領域への参入や適応追加において、患者理解の不十分さが医師への情報提供や患者への疾患啓発の壁となることは少なくありません。みなさんは次のような課題を抱えてはいないでしょうか?
- 初参入領域での適応追加や上市前のため、患者のペルソナが曖昧で、MRから医師への情報提供が難しい
- インタビューでの患者理解を進めているものの、デジタル上での患者行動を深堀りできていない
- レセプトデータを中心としたリアルワールドデータ(RWD)分析から有益な示唆を出せていない
ブレインパッドでは、これら状況を打開するため、Web行動データやSNS等のソーシャルデータ、レセプトデータを用い、受診前の患者行動を理解するための「ペイシェントインサイトBI」サービスを提供しています。
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受診前の患者理解の重要性
近年、医療業界全体でペイシェント・セントリシティ(患者中心)の考え方が重要視され、「薬剤を売る」活動から「患者に寄り添う」活動へ価値転換が起こっています。患者を理解するために、多くの企業が患者との対話やレセプトデータを活用し、受診後を中心とした患者像を構築しています。一方で、患者への深い理解やアプローチ設計のためには、より早期の段階——すなわち「受診前」の患者行動を捉えることも重要ではないでしょうか。
受診前の、特に罹患しているものの受診しない潜在患者は、特に希少疾患において、リテラシーが十分でないことも多く、企業・医師と患者との間に情報ギャップが存在することで、正しい診療科への受診が遅れている場合もあります。こうした患者の行動変容を促すためには、患者が具体的にどういった状況でどのような症状を感じ受診に至ったのか、どういった情報を探し、何に不安を感じているのかといった、受診前の患者行動を具体的に理解することが必要です。
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ペイシェントインサイトBI
ペイシェントインサイトBI(ビジネスインテリジェンス)は、患者が受診に至るまでにどのような情報探索・行動プロセスを辿るのかを可視化する分析を支援します。Web行動データやSNSデータなどの生活者起点のデジタルデータを活用し、症状への気づき、不安の表出、疾患の認識、受診に至るまでの行動を抽出・分析します。このように、患者がどのような症状を感じ、どんな言葉で情報を探し、どのような不安や迷いを抱えているのかを具体的に探索することで、患者理解の深化や、疾患啓発の打ち手設計に貢献します。
本サービスでは、患者のリテラシー不足や情報の非対称が原因で、自覚症状から正しい診療科の受診までに時間がかかる/受診に至らない可能性がある疾患に特に効果的であり、希少疾患やオンコロジーを含むスペシャリティ領域を対象と想定しています。
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患者が自覚症状から
疾患名を思いつかない- 初期症状に特徴がなく、他疾患と誤認
- 疾患の認知度が低く、先に他疾患を連想
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患者が必要な情報を
入手できない- 症例が希少で、疾患に関する情報が僅少
- 情報が複数ソースに分散し、効率的なアクセス不可
初期症状の出現から受診・診断に至るまでの流れを、時系列で整理したジャーニーマップとして可視化します。検索ログやSNS投稿などから、患者が実際に使った言葉、不安や迷いを吐露したタイミングを抽出し、情報探索の動機や行動のきっかけを明らかにします。また、N=1の視点で、患者が感じていた症状や生活背景、診断確定に至るまでの経緯や心情の変化を追跡します。さらにレセプトデータを用いて、どの診療科を経由したのかといった診断までの経路を分析します。こうした複数のデータを組み合わせることで、統計的な傾向だけでなく、患者一人ひとりの“生々しい”受診前行動を描き出すことが可能になります。
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想定ユースケース
初参入領域での適応追加や新薬上市を控える製薬企業で、疾患や患者像を具体化することで、ディテール(提案)の解像度向上に役立ちます。患者の受診前行動を可視化することで、社内教育資材やMR向け説明会の設計、患者向けコンテンツ企画に活用できます。また、医療機器・健康食品メーカー、ヘルスケアサービス提供者、保険会社など、生活者の健康行動に関与する多様な企業への展開も可能です。
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サービスの特長
弊社は、1,400社以上の支援実績を通じて培った分析力を有し、検索やSNSなどの膨大で非構造なデータに対して、生成AIなどの技術を活用して関連性の高い情報を抽出し、受診前の患者行動を多角的かつ定量的に捉えることが可能です。また、ビジネスインテリジェンスに特化した専門チームが、単なるペルソナ作成にとどまらず、患者のペインポイントや施策のタッチポイントの抽出などの活用を見据えてレポート化します。さらに、単発のレポートにとどまらず、企業内データを活用した追加分析やレポートを基にした施策立案まで柔軟に対応することで、自走化を見据えた伴走型の支援が可能です。
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1,400社以上の
幅広いご支援で獲得した
分析ケイパビリティ -
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企業の意思決定を進化させる
ビジネスインテリジェンス
専門チーム -
03
自走化に向けた
併走型の支援体制
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製薬企業・ヘルスケア業界での支援実績
患者理解深化にとどまらず、製薬企業・ヘルスケア業界での様々な課題解決について、お気軽にご相談ください