プッシュ通知とは、アプリが自動的にお知らせを通知する機能です。着信音が鳴ったり、ステータスバーに表示されるなどモバイルマーケティングにおいて活用されています。すでにプッシュ通知を導入し、大きな成果につなげている企業も増えています。この記事ではプッシュ通知のメリットや導入方法とともに、具体的な活用方法について解説します。プッシュ通知を導入したいと考えている企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。
プッシュ通知とは
先述のとおり、プッシュ通知とはアプリが自動的にお知らせを通知する機能です。着信音が鳴ったり、ステータスバーに表示されたりします。ユーザーがアプリを起動していない状態でもお知らせを表示できます。他のアプリを起動しているときでも通知は有効です。また、ユーザーがスマートフォンを操作しておらずロック画面になっていても、通知できます。
ただし、プッシュ通知でお知らせを表示させるためには、ユーザーの許可が必要です。ユーザーはいつでも自由にプッシュ通知のオン・オフを切り替えられます。
プッシュ通知の種類
プッシュ通知の送信方法は、2種類に大別されています。具体的には「リモートプッシュ通知」と「ローカルプッシュ通知」です。異なる特徴があり、目的に応じて使いわけているケースが多くみられます。
それぞれは、具体的にどのように使いわけられているのでしょうか。ここでは、プッシュ通知の種類ごとの特徴について解説します。
リモートプッシュ通知
リモートプッシュ通知は、スマートフォンがインターネットに接続している場合にアプリを経由してお知らせを配信する方法です。たとえば、チャットアプリの新着メッセージや、ショッピングアプリのセールの情報などが配信されています。リアルタイムで通知できるため、鮮度が重要な情報を届けたい場合に利用されています。
リモートプッシュ通知は、スマートフォンがインターネットに接続していない状態では利用できません。
ローカルプッシュ通知
ローカルプッシュ通知は、一定の条件を満たした場合にお知らせを配信する方法です。たとえば、ユーザーがある操作をした場合、もともと用意されていた情報が通知されます。アラーム、リマインド、タスク管理などに使われるケースが多いです。また、位置情報をもとにし、ある場所を訪れたユーザーに対して情報を通知する方法もあります。
ローカルプッシュ通知の場合、スマートフォンがインターネットに接続されていなくてもお知らせの配信が可能です。
プッシュ通知のメリット
プッシュ通知は開封率・クリック率が高いため、多くのユーザーに情報を確認してもらえる可能性があります。メールマガジンの開封率は10%程度ですが、プッシュ通知の開封率は約30~40%です。アプリを起動させたり、Webページへ誘導したりする効果は、メルマガの10倍以上ともいわれています。
また、定期的にプッシュ通知を送信すれば、アプリをダウンロードしていたことをユーザーに思い出してもらえます。アプリの利用を促し、継続的に利用してもらうために効果的です。プッシュ通知によりユーザーとの接点を増やすと、顧客ロイヤリティの向上にもつながります。
このようなプッシュ通知のメリットを活かすためには、ユーザーに関するデータを蓄積したうえで分析し、最適なタイミングを見計らって情報を送信する必要があります。
プッシュ通知を効果的に活用する方法
プッシュ通知にはさまざまなメリットがありますが、単に送信するだけで効果が出るわけではありません。プッシュ通知を効果的に活用するためには、どのようにすればいいのでしょうか。ここでは、具体的な方法について解説します。
ユーザーがメリットを感じるメッセージを発信する
プッシュ通知からその先の行動につなげるためには、ユーザーにとってメリットがあるメッセージを発信する必要があります。ユーザーにとってメリットがない内容を送り続けていると、マイナスなイメージをもたれる可能性が高いです。その状態が続けば、ユーザーがプッシュ通知をオフにしたり、アプリそのものを削除したりする恐れもあります。
ユーザーにメリットを感じさせるためには、パーソナライズなプッシュ通知を送信しなければなりません。パーソナライズなプッシュ通知の作成方法は後述するため、あわせて参考にしてください。
効果的な時間帯に発信する
プッシュ通知は、基本的に24時間いつでも配信できます。ただし、ユーザーは常にスマートフォンをチェックしているとは限らないため、効果的な時間帯を狙って発信する必要があります。アプリのターゲットとなるユーザーの生活パターンを考慮し、プッシュ通知が開封されやすい時間帯を把握しましょう。
一般的には、18~23時頃にプッシュ通知を配信すると、特に開封率が高くなる傾向があります。ただし、アプリのジャンルや内容によっても効果的な配信時間は異なるため、アプリにあわせて最適な時間を選んでください。
効果的な回数を配信する
プッシュ通知の配信回数に制限はないため、何度でも通知可能です。ただし、頻繁にプッシュ通知が届くとユーザーが不快に感じ、プッシュ通知をオフにする可能性があります。とはいえ、配信の頻度が少なすぎれば、ユーザーはアプリをダウンロードしていることを忘れてしまう恐れがあります。
プッシュ通知は、ユーザーにとって適度な頻度で配信しましょう。基本的には、週に1回程度が目安です。ただし、アプリによっても効果的な配信回数は異なるため、状況にあわせて最適な回数を検討する必要があります。
プッシュ通知の効果を検証する
プッシュ通知をより効果的に運用していくためには、効果の検証が必要です。単にプッシュ通知を配信するだけでなく、プッシュ通知に対するユーザーの反応をチェックして改善を加えましょう。
プッシュ通知を配信すれば、ユーザーのクリック数や訪問数なども簡単に把握できます。それらのデータをもとにすると、A/Bテストやフィードバック分析を行えます。A/Bテストとは、2パターンの方法を試してどちらがよりよい成果を出せるか確認する方法です。一方、フィードバック分析とは、予測していた結果と実際の結果を比較し、どのような改善が必要か明らかにする方法です。
パーソナライズなプッシュ通知とは
パーソナライズなプッシュ通知とは、すべてのユーザーに同じ内容を通知するのではなく、各ユーザーにあわせてカスタマイズした内容を通知することです。
同じアプリを利用しているユーザーも、それぞれ価値観や関心はそれぞれ異なっています。各ユーザーの考え方にあわせた内容を通知すれば、プッシュ通知が価値のある情報だと認識されます。ユーザーからの注目度が高まり、開封率も高まる可能性が高いです。
パーソナライズなプッシュ通知を配信するためには、各ユーザーの情報を分析する必要があります。ユーザーの特徴を捉え、ついクリックしたくなるような情報をプッシュ通知として配信しましょう。
パーソナライズなプッシュ通知の事例
パーソナライズなプッシュ通知を実践して成功を収めているアプリは多いです。
たとえば、気候にあわせて商品を紹介するプッシュ通知を行っているアプリもあります。気温が高い場所や日差しが強い場所にいるユーザーにサングラスや日焼け止めなどをおすすめし、購入につなげている事例です。
また、ユーザーが買い物かごに入れたものの購入にいたっていない商品がある場合、値下げされたときにプッシュ通知で知らせるアプリも存在します。プッシュ通知により、ユーザーにあわせて限定のクーポンを配信するのも効果的です。
さらに、動画を配信しているアプリのなかには、新着動画のレコメンドのためにプッシュ通知を活用しているものもあります。このようにそれぞれのユーザーが求めているタイミングにあわせて最適な内容を送信すれば、プッシュ通知の効果をさらに高められます。
まとめ
プッシュ通知を利用すれば、ユーザーに対して効果的に情報を配信できます。ただし、プッシュ通知を配信する際はユーザーの特徴をしっかり捉え、最適なタイミングや内容を意識しなければなりません。
プッシュ通知を有効活用するためには、ユーザーのデータを収集・蓄積し分析・活用する必要があります。Rtoasterは、ンライン・オフライン問わずあらゆる顧客データを統合・分析し顧客理解を深めることで、精度のマーケティング施策を実現するCDP/プライベートDMPです。
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記事公開日:2021年8月13日
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