売上拡大へ、現場のマインドを変えた「AIによる内製化」の舞台裏

公開日
2026.08.31
更新日
2026.08.31
売上拡大へ、現場のマインドまで変えたAIによる内製化の舞台裏

JR東日本グループのWebサイトの企画・制作・運営、ECサイト「JRE MALL」の運営、「えきねっと」などのサポートセンター業務を担っているJR東日本ネットステーション(以下、JRNets)。同社は、JR東日本グループの経営ビジョンの達成に向けて、自らマーケティング施策を考え、主体的に売上拡大を目指しています。

そうした中、ブレインパッドの伴走支援プロジェクトを通じて、業務に生成AIを導入。外部委託に頼らず、現場の担当者自身がAIを使いこなす「内製化」に挑みました。全箇所を対象にした「分析力強化&AI活用研修」からスタートし、個別の伴走支援へと段階的に進めたこのプロジェクトは、現場をどのように変えたのでしょうか。JRNetsの関根氏、能登屋氏、奥山氏、そして伴走支援を担当したブレインパッドの齋藤・西脇に話を聞きました。

本記事の登場人物
  • 関根 綾子氏
    関根 綾子
    Sekine Ayako
    会社
    株式会社JR東日本ネットステーション
    役職
    取締役 営業本部長 兼 デジタルマーケティング部長
  • 能登屋 詠美氏
    能登屋 詠美
    Notoya Emi
    会社
    株式会社JR東日本ネットステーション
    所属
    営業本部
    JRE MALL事業部 ショッピングチーム
    役職
    マネージャー
  • 奥山 俊樹氏
    奥山 俊樹
    Okuyama Toshiki
    会社
    株式会社JR東日本ネットステーション
    所属
    営業本部
    デジタルマーケティング部
  • コンサルタント
    齋藤 拓也
    Saito Takuya
    会社
    株式会社ブレインパッド
    所属
    流通・小売事業部
    アナリティクスコンサルティングユニット
    ECサイトにおける商品検索システム導入支援や小売業におけるデータ分析支援、データ活用組織支援のプロジェクトに従事。
  • 西脇 和哉
    コンサルタント
    西脇 和哉
    Nishiwaki Kazuya
    会社
    株式会社ブレインパッド
    所属
    消費者サービス事業部
    アナリティクスコンサルティングユニット
    大学院修士課程を修了後、2023年に新卒で株式会社ブレインパッドに入社。入社後はコンサルタントとして、不動産・消費財・鉄道業界を中心に、データ活用組織構想策定やマーケティング効果測定などのデータ活用支援に従事。そのほか、分析研修の設計・講師や、生成AIを活用した業務効率化の支援など、構想から実装まで幅広く担当。

組織体制の変化に伴い、生成AIを活用した内製化に挑む

株式会社ブレインパッド・齋藤 拓也(以下、齋藤) JRNetsの沿革と、今回弊社の支援をご検討いただいた背景について教えていただけますか?

株式会社JR東日本ネットステーション・関根 綾子氏(以下、関根氏) 当社は2000年に、自社のECモール「えきねっとショッピング(現JRE MALL)」を運営する会社として発足しました。その後、指定席予約サービスや、JR東日本のWebサイトの制作・企画・運用を受託する部署が加わり、JR東日本の連結子会社となっています。

しかし最近では、JR東日本の組織改編や、グループ経営ビジョン「勇翔2034」の達成に向けて、当社のミッションも変わりつつあります。運用受託に加えて、自らマーケティング施策を立案・実行し、売上拡大に取り組む「主体的な事業運営」が求められるようになったのです。

こうした変化にともなって従来のマンパワーだけに頼る体制では限界があると感じ、データ分析や生成AI活用といった新しい挑戦が必要だと考えるようになりました。

齋藤 現場では、どのような課題に直面していたのですか?

関根氏 JR東日本グループは「駅」という強力なリアル媒体を持っています。しかし駅の掲示物や冊子などの印刷媒体から、Web・電子媒体での情報発信へのシフトが進み、Web制作・運用への依頼量が増加し続けています。

またJR東日本Webサイトではデザインシステムを導入し、統一的な文章、スタイルガイド、実装コンポーネントなど、詳細なルールに沿っているかを人力で丁寧にチェックしなければなりませんでした。膨大な制作・更新案件に対応するには限界がありました。

加えて、マーケティング領域では各施策に対する分析・改善をいかに社内でスピーディに回せるかが問われ、従来の方法で業務を遂行するのは難しい状況でした。

株式会社JR東日本ネットステーション・関根 綾子氏

齋藤 さまざまなグループ会社・部署から依頼が殺到すると、情報整理だけでも時間がかかりそうですね。ブレインパッドとは、どのようなきっかけでプロジェクトをスタートすることになったのでしょうか?

関根氏 ブレインパッドとは、2019年にJRE MALLへ「Rtoaster」を導入して以来のお付き合いです。既に複数のサービスで支援があったため課題について相談したところ、的確な提案をいただきました。

まずは全社的な「分析力強化&AI活用研修」を実施しました。そこからAI活用の可能性が高いテーマに取り組むメンバーを選抜し、個別で設定したテーマに沿って伴走支援をしていただく形へと段階的に進めました。テーマの中で実業務で使えるワークフローやアプリを作りながら、長期では担当者が独力でAIを使いこなす、「内製化」を目指しました。


自ら売上拡大を目指すために。内製化がもたらした変化

齋藤 本プロジェクトに取り組んでみて、いかがでしたか?

株式会社JR東日本ネットステーション・能登屋 詠美氏(以下、能登屋氏) そうですね。2026年度からJRE MALL事業部の業務領域が変わり、これまでは「依頼された運用業務を正確にこなすこと」が重視されていましたが、今後は「どれだけサイト上で売上を作ることができたか」という成果指標が問われるようになりました。

「本当に自分たちにできるだろうか」という不安も大きかったのですが、研修を通じて生成AIが使いこなせるようになり、少しずつ広い視野で分析と施策検討を実践できるようになり、自信もついてきました。

これまでの運用の積み重ねで、施策を考える「土台」ができていたのだと気づきましたね。この土台の上に、研修で学んだ知識を組み合わせていけば「収益貢献ができるかもしれない」と思えるようになってきています。

株式会社JR東日本ネットステーション・奥山 俊樹氏(以下、奥山氏) 私も同じ意見です。これまでは、例えば「このページを修正してほしい」「こういうページを作りたい」といった、クライアントの要望に応える制作・運用業務が中心でした。

そうした運用部分は引き続き大切にしつつ、そこでの知識を土台として、生成AIをはじめとするツールが加わったことで、アイデアを形にしたり、提案したりするスピードが上がったと感じています。

その結果、マーケティングやユーザー体験をどう高めていくかについても、主体的に議論できるようになってきました。

齋藤 元々皆さんは業務への深い理解があり、プライドを持って取り組まれていたのだと思います。だからこそ、AIを活用した業務改善のアイデアも優れたものが出てきたのでしょう。

株式会社ブレインパッド・齋藤 拓也

関根氏 そうかもしれません。現場のメンバーがこれほど前向きに、自信を持って「自分たちで売上を作りにいく」というマインドになってくれたのは、営業本部長として非常に頼もしいですね。

すでに運用で土台のある私たちだからこそできる収益貢献に向けた基盤づくりとしてブレインパッドの研修・個別伴走が良いタイミングで噛み合い、大きなシナジーを生んでくれたと感じています。


データ分析を加速させる生成AI活用

齋藤 ここからは個別のテーマに沿って学びを深める「個別伴走支援」について、伺ってみたいと思います。能登屋さんは「販促施策のデータ整備」を目指し、施策データの構造化とデータ活用について取り組んだそうですね。どのような背景で、テーマを選んだのでしょうか?

能登屋氏 私が業務で担当しているデータ分析は、単に売上数字を眺めているだけでは意味がありません。「いつ、どのような施策を行い、数字がどう動いたか」という因果関係を捉えて初めて、次のPDCAが回せます。

ところが、今までに実施した施策は媒体ごとに管理がバラバラで、一元化されたデータベースがありませんでした。毎週の「週次レポート」としてExcelに施策内容と数字がテキストで記録されてはいたのですが、1つのセルに複数施策が改行や記号混じりで書かれているような状態でした。Web広告やメルマガ、サイト上のキャンペーン施策など、それぞれに異なるデータで管理されているため、システムが読み込める形ではなかったんです。

「あの施策の期間に注目して、売上を振り返ろう」と思っても、情報を集めるだけで膨大な時間がかかり、分析のスタートラインに立つまでに疲れてしまう状況でした。

株式会社ブレインパッド・西脇 和哉(以下、西脇) その「週次レポート」を、どのように構造化されたのですか?

能登屋氏 最初は、未整理な状態のままでExcelデータをAIに読み込ませ、「データベースを作って」と指示したのですが、精度が荒すぎて使い物になりませんでした。そこで、まず人がノイズを省いてシンプルに一次加工し、そのうえでAIに読み込ませました。

そうすることで、複数施策の分割や表記ゆれの名寄せ、日付からの期間推定などを細かく処理できるようになりました。最終的には人による確認を経て、過去施策を横断的に管理できるデータベースの土台を構築できました。

その後は、各担当者が日々の施策を同じルールで追記できる運用を整備し、売上やセッション数などの実績データとあわせて自動で可視化する仕組みへ発展させました。現在は施策と各種KPIを同じカレンダー上で確認できるようになり、施策の振り返りや次の打ち手の検討をスピーディに行えるようになりました。

西脇 実際に進めてみて、生成AIがやれること、やれないことなど、どのような気づきがありましたか?

能登屋氏 私が一番痛感したのは「元データを作るのは人である以上、抜け漏れがあればAIの出力もそのまま不完全になる」ということです。

ある時、毎月実施している定期キャンペーンの記録が、一定期間だけ抜けていたことがありました。原因を調べると、前任者は「やって当然の施策だから」と詳細について記入しておらず、後任者になってから記述が再開されていたんです。こうした暗黙の了解や運用の揺らぎはAIには読み取れません。仕組みを作るだけでなく、人が正しくきれいなインプットを作り続けるための運用ルールもセットで設計しなければ、アウトプットは中途半端になってしまいます。

西脇 弊社が開発支援をしている分析エージェントに渡すデータの前処理でも、生成AIを活用されていましたね?
※分析エージェントとは、自然言語で質問するだけで、データ抽出・分析・レポート生成・次アクション提示までを支援するAIエージェントです。

株式会社ブレインパッド・西脇 和哉

能登屋氏 分析エージェントには注文データ、注文明細データ、商品マスタデータの3つを渡しています。特に、商品マスタデータは非常に複雑でした。

過去にシステムリニューアルがあり、「同じ項目名なのに、データの入力ルールが変更されている」という経緯があったと分かったんです。

AIが正しく分析できるよう、この経緯を踏まえてあらかじめ加工するクエリを書く必要がありました。私自身はSQLを本格的に書いた経験がなかったのですが、ブレインパッドの研修が役立ちましたね。

SQL研修で学んだ「テーブルの基本構造」「JOINの仕方」などを頼りに、生成AIへ指示を出してクエリを構築。効率的にデータ抽出処理を作成することができました。

株式会社JR東日本ネットステーション・能登屋 詠美氏

西脇 能登屋さん以外にも、研修と実践を通して、業務/データ仕様への理解はあるもののデータ加工に苦手意識を持った方が、ご自身でデータ加工に挑戦する機会が増えたと感じています。AI Readyなデータを準備することがエージェントの品質に直結するので、この領域の内製化が実現できている効果は大きいと思います。

Web制作|レビューを効率化する生成AI活用

西脇 続いて奥山さんが取り組んだテーマについて、お伺いします。奥山さんは「Web制作・レビュー領域におけるAI活用」をテーマに設定されています。なぜ、このテーマを選んだのでしょうか?

奥山氏 私が所属しているデジタルマーケティング部では、JR東日本をはじめ多くのグループ会社のWebサイトの制作や運用を行っています。JR東日本のWebサイトにはデザインシステムや制作ガイドラインなどしっかりとした枠組みやルールがあります。一方で、それに沿っているのかを人の目で確認すると数時間かかってしまうこともあり、大きな課題でした。

品質を平準化しようとチェックシートを作成するとチェック項目が100個以上に膨れ上がってしまい、手作業での運用は現実的ではないと感じていました。また制作業務もメンバーごとに知識や経験にバラつきがあり、担当業務に偏りが生まれてしまう点も課題でした。

齋藤 工数過多と属人化が課題だったのですね。生成AIはどのように活用されたのでしょうか?

奥山氏 生成AIで自動レビューを行う仕組みを構築しました。人が読む前提だった分厚い制作ガイドラインやデザインシステムを、AIが読み込みやすい形に構造化。そのうえで、対象ページを解析し、関連するガイドラインだけを照合対象として選び、利用者の承認を挟んでから詳細レビューとレポート生成に進む、という一連の流れを自動化しました。

齋藤 初めてレビューさせたときの手応えはいかがでしたか?

奥山氏 HTML構文チェックや、各種ルールに適合しているかどうかの判定については、実務での活用の可能性を感じられる結果が得られました。最終的な確認は人が行うことが前提ですが、「これは実用化できる」と確信しましたね。

そのうえで、実用化に向けて特に重視したのが、レビュー結果のわかりやすさと、メンバー間での共有のしやすさです。

そこで、正誤の比較や指摘事項、どの要件・基準に適合していないのかを直感的に把握できるよう、結果画面を設計しました。また、メンバー間で容易に共有できるよう、レビュー結果をスタンドアロンのHTML形式でダウンロードできる仕様としています。

当初はCLIで実行するワークフローとして開発していたため、利用できるメンバーが限定される懸念がありました。そこで、専門的な知識がなくても利用できるよう、直感的なUIや操作性を意識しながら改修を進めています。

齋藤 実際にデザインシステムに準拠したページそのものを自動生成する仕組みにも、チャレンジしたそうですね。

奥山氏 はい。Webページに掲載する内容をまとめたテキストファイルを生成AIに読み込ませると、内容を解析し、デザインシステムのコンポーネントを組み合わせてページを自動生成する仕組みです。

もともとデザインシステムの導入によって新規ページ制作の効率化を進めていましたが、この仕組みを活用することで、短時間でページのたたき台を生成できるため、ゼロから制作する場合と比べて、初期工程を大幅に効率化できると考えています。

その分、品質チェックや情報設計の検討により多くの時間を充てることができ、結果としてより質の高いページ制作につながることを期待しています。

齋藤 この取り組みを通じて、得られた学びはありましたか?

奥山氏 最も大きかったのは、「何を実現すれば業務がより良く進むのか」を整理し、それを仕組みに落とし込む設計の考え方が身についたことです。これまでは実現したいアイデアがあっても、自分自身で設計から実装までを担おうとすると、知識やスキル、リソースの面でハードルを感じてしまいがちでした。

しかし今回の取り組みを通じて、人とAIが協働する前提で仕組みを設計し、自身のタスクに注力するという考え方ができるようになりました。加えて、実務面でもアクセシビリティに関する新たな学びがありました。

検証のために自分が制作したページをレビューにかけてみたところ、自分では想定していなかった細かなアクセシビリティ対応の不足について指摘が返ってきたのです。AIは単に業務を効率化するためのツールではなく、自分では気づきにくい観点を補完してくれる存在でもあると実感しました。

レビューが品質確認だけでなく、指摘内容を学習材料として活用することで知識の幅が広がり、制作物に還元されるというサイクルに繋がるといいと思っています。

株式会社JR東日本ネットステーション・奥山 俊樹氏

齋藤 今後、制作領域でさらに広げていきたいことなどはありますか?

奥山氏 今後は、制作や分析の分野で生成AIが担う比率を高めていくことで、人はその結果を土台に、より本質的な課題の検討や新しいアイデアの創出に時間を使えるようにしていきたいと考えています。

例えば、サイトに掲載しているバナーのクリック率とクリエイティブの関係性を分析し、成果につながった要因を評価する仕組みや、Figmaで作成したデザインデータをもとに生成AIがコーディングを行い、レビューを経て出力する制作サイクルの高速化などを考えています。

人間とAIが協働しながら、技術を活用してより良いものを生み出せる環境をつくっていきたいですね。

全社研修と個別伴走。二段構えの支援を設計

齋藤 本プロジェクトは、私たちが作るのではなく、能登屋さん、奥山さんのお二人自身がプロジェクトを遂行し、結果を見ながら主体的に進められるように伴走することを大切にしていました。ブレインパッドの支援については、いかがでしたか?

能登屋氏 とにかく質問したことに何でも的確に答えてくれるレスポンスの速さがありがたかったです。それ以上に印象的だったのは、「AIを導入したから全部AIでやりましょう」と押し付けるのではなく、「ここはAIを使いましょう、ここは無理に任せず人の運用で残しましょう」とフラットにアドバイスしてくれたことですね。手段と目的を混同しないための、大きな学びになりました。

奥山氏 私も同感です。何を聞いてもすぐに的確な答えが返ってくるスピード感には助けられました。私自身、思い立ったらすぐに進めたくなるタイプなのですが、齋藤さんはそのペースに合わせて伴走してくださり、要件への理解や合意形成もスムーズだったので心強かったです。

関根氏 レスポンスの速さは私も実感しています。まず全体研修の座学で基礎知識をインプットし、そのあとに個別伴走やオフィスアワーで相談できる「二段構えの設計」が効果的だったと思っています。

当社の経営陣も週1回、ブレインパッドさんと密にミーティングを重ねましたが、複雑な業務を深く理解したうえで最適なステップを共に設計していただけたと感じています。

データとAIを起点にした次のステージへ

西脇 最後に、今後の展望をお聞かせください。

能登屋氏 現在は、施策データベースと売上などの実績データを連携したカレンダーの運用を開始しており、チーム全員が施策と成果の関係を同じ視点で把握できる環境が整いつつあります。

実務面では、分析エージェントを実用化し、メンバー全員で徹底的に活用していきたいです。施策の振り返りやデータ抽出、レポート作成にかかる時間を最小限に抑えることで、より多くの時間を次の企画やキャンペーンを考える議論に充てられますし、加盟店様との相談会においても、個社ごとの売上分析や改善提案をよりスピーディに行えるようになります。分析して満足するのではなく、次のアクションを生み出す「攻め」の体制を作っていきたいと思います。

将来的には、問い合わせ対応をAIが自動で参照して答えるFAQボットのような仕組みにも発展させたいですね。

奥山氏 私は、作った仕組みを長期的に「運用に乗せていくこと」が最大のテーマだと考えています。Webの技術やデザインシステムの在り方も時代とともに変わっていきますから、その変化に生成AIをどう追従させ続けるかが新たな課題になりそうです。“箱を作って終わり”ではなく、環境変化に応じて不断に進化させていく体制づくりが重要だと捉えています。

関根氏 全社的な視点では、「ガバナンスとリスク管理」が今後の大きなテーマです。現在は一部のコアメンバーが中心に使っている生成AIですが、全社に活用を広げていくためには利用ルールの整備が欠かせません。

どのようなデータなら投入してよいのか、個人情報保護やセキュリティ基準をどう満たすのか。そうした「リスクアセスメント」を踏まえ、安全に活用できるスキルと土台を構築していきたいです。

現在はWeb制作やマーケティング領域が中心ですが、並行してサポートセンター(コールセンター)でのAI活用もブレインパッドとともに進めています。人でなければできないことと、AIで最適化できることを切り分け、一気通貫で最高の顧客体験を提供できる会社にしていきたいと考えています。

齋藤 本日はありがとうございました。

おわりに

株式会社JR東日本ネットステーション・代表取締役社長 西尾 寿子氏よりコメントをいただきました。

本取り組みを通じて、私が最も大きな成果だと感じているのは、業務効率化や生産性向上だけではありません。社員一人ひとりがデータとAIを活用し、自ら価値を創出しようとする意識を持ち、業務の変革に向けた新たな挑戦に主体的に取り組む企業文化が生まれたことです。

こうした挑戦が組織全体に広がったことこそ、本取り組みの本質的な成果だと考えています。そして、その挑戦を実践できたのはメンバーの強い意欲に加えブレインパッドの皆様による伴走支援があったからこそです。改めて心より感謝申し上げます。

当社は今後、この挑戦を全社へと広げ、データとAIを活用できる人材の育成を進めながら、JR東日本グループの顧客体験価値向上と新たな価値創出に貢献していきます。


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2004年の創業以来、「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」をミッションに掲げ、データの可能性をまっすぐに信じてきたブレインパッドは、データ活用を核としたDX実践経験により、あらゆる社会課題や業界、企業の課題解決に貢献してきました。 そのため、「DXの核心はデータ活用」にあり、日々蓄積されるデータをうまく活用し、データドリブン経営に舵を切ることであると私達は考えています。

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