【前編】企業のDXを推進する「DXコンサル」とは?

[執筆者]
DOORS編集部

デジタル技術やデータをビジネスで活用する動きが広まる中、DX推進を掲げる企業は増えています。社内には技術に明るい人材がいないことから、外部にDXのコンサルティングを依頼するケースも多いでしょう。コストがかかることから、「コンサルティングで何をしてくれるのか」「本当に効果があるのか」と疑問に思う人もいるかもしれません。

そこで今回は、DXコンサルタントの役割と利用するポイント、実際のコンサルティング事例について、前後編に分けてご説明します。

関連:DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?「DX=IT活用」ではない。正しく理解したいDXの意義と推進のポイント

本当に役に立つ?DXコンサルの役割

コストがかかる以上、DXを進めるに際して「本当に外部のコンサルを入れて効果があるのか?」と懐疑的になる方もいます。ここでは、効果を高めるのに欠かせないDXやコンサルティングサービスをご説明します。

DXコンサルを入れる前に理解したいDXの正しいあり方

DXはDigital Transformationの略語であり、デジタルによる製品・サービスやビジネスモデルの変革を意味しています。単にコンピュータを導入したりデータ活用を始めたりするだけではなく、全社的な変革を通じて市場における優位性を確立しなければなりません。データやAIはもちろん重要なパーツであり、意味のあるデータに変換・加工することや、精度の高いモデルを作成することは成功確率を高めるための必要な要素ではあるものの、それだけで都合良くDXを実現できるわけではないのです。

したがって、DX推進を始める前に経営層がビジョンや戦略を策定する必要があります。なぜDXを実現したいのか(Why)、DXによって何を会社にもたらしたいのか(What)といった問いへの答えを用意することで、初めてどんな技術を使い、どれくらいの予算・期間でプロジェクトを進めるのか(How)を考えられるようになります。

DXの定義や進め方などについての詳しい説明は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは?定義や日本企業の課題を解説

DXにおけるコンサルティングサービスの役割

AI関連テクノロジーを始め、各種技術を結びつけてDXを推進していく際に、一般的なコンサルティングサービスは、検討ステージ別に大きく以下の4つに分けられると考えています。

  • テーマ策定フェーズ
  • 戦略・実行計画フェーズ
  • プロトタイプ開発フェーズ(PoC)
  • サービス/システムの本格実装フェーズ

このうち、最後の「サービス/システムの本格実装フェーズ」を除く3つが本格的な開発より前の段階に当たります。取り組むべきテーマの選定、経営インパクトを創出できる戦略や具体的な実行計画の策定、パイロット的なモデル構築と評価などを行うことで、「なぜ・何を・どのように」DXを進めるか具体化される仕掛けとなっています。

DX推進プロジェクトで最も問題となるのは、「何が分からないか分からない」状態で詳細なシステムの設計や開発に取りかかってしまうときです。コンサルティングサービスは、この「分からないこと」を明確化することでプロジェクトのリスクを下げ、複雑化した状況を整理し、より実現可能性が高く効果を出しやすい方向へDX推進プロジェクトを導く機能を持つと言えるでしょう。

DXコンサルティングが求められる背景

DXを推進する際に直面する課題を説明したうえで、DXにおける人材確保の難しさが外部のコンサルティングサービスの価値につながることを解説します。

IT導入はDXを意味しない

DXにはITがつきものではありますが、何かハードウェアやソフトウェアを導入したからといってDXを実現できるわけではありません。AIやRPA、IoTなど流行りのソリューションありきでプロジェクトを進めると、単なるPoC(概念実証、トライアル)や既存の業務プロセスの効率化にとどまり、全社的な変革にはならないのです。

AIもRPAも、DXを実現するためのひとつの手段です。これらの手段を活用してDXをどのように実現するのか、さらに言えばDXによってどの部分をどう変革して市場における優位性に結びつけるのかを考えることが最優先であり、その後にDXの実現方法として必要なソフトウェアやハードウェアなどを検討するのが、あるべきステップとなります。

こうしたDXとIT(IT化)の関係の詳細については、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】「DX=IT活用」ではない!正しく理解したいDXの意義と推進のポイント

DX推進で最も苦労するのは組織づくりと人材確保

DX推進に際しては、ITへの投資に加えて、人材確保および組織づくりへのリソース投下が欠かせません。企業のDX促進に向けた取り組みを行う経済産業省は、以前よりDXを進める人材の不足とその確保・育成の難しさを課題として取り上げており、2021年に入って「デジタル時代の人材政策に関する検討会」を立ち上げました。

ここでは人材確保が重要であることを踏まえつつ、確保のためには外部から獲得するだけではなく、内部人材のリスキリングが重要であるとしています。リスキリングについては、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】リスキリングとは?DX時代の人材育成に必要な考え方と方法論

人材育成が難しいなら外部リソースを活用

必要な人材をすべて社内で育成することが難しいのであれば、外部のリソースを活用することになります。ここでDXコンサルが検討に入ってくるはずです。

外部リソースというと、プログラミングやテストなどのノウハウを持つITベンダーが考えられます。しかし、DXにおいては、開発以前のビジョン策定や戦略策定、具体的な実行計画の策定などに課題を抱える企業が少なくありません。この場合、戦略策定や実行計画への落とし込みに豊富な実績を持ち、あるべき方向へプロジェクトを導くことのできるコンサルタントを入れるのが適しています。

後編では、DXコンサルティングを受ける際の注意点や実際のDXコンサルティング事例について解説します。

WRITER執筆者プロフィール

株式会社ブレインパッド

DOORS編集部

ブレインパッドのマーケティング本部が中心となり、主にDXにまつわるティップス記事を執筆。また、ビジネス総合誌で実績十分のライター、AI、ディープラーニングへの知見が深いライターなど、外部クリエイターの協力も得て、様々な記事を制作中。

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